弁護士ブログ(日々の出来事)

2019年8月31日 土曜日

今週の1週間(8月26日から30日)

 8月26日(月曜日) 午前中、労働委員会で審査事件の初回調査。福岡県労働委員会では、1回の期日に2時間までを掛けるようにしている。このため、事実関係がそれほど複雑でない事件では、初回の調査期日で、かなりの論点が絞られることになる場合が多い。そもそも不当労働行為事件は、基本的に、過去の不法行為の審査というようなものだから、不当労働行為の対象とされる事実関係がある程度明確になると、その他の問題点がない場合は一気に結論近くまで進んでしまうことになる(少なくとも、大筋が決まってしまう。)。
 この意味では、労働審判の場合と同じように3回で終了というようなことも考えられる(無論、命令を出すということになれば、審問もあって3回では終わらない。)。そういう意味では、双方ともそれなりの事前準備が必要になる(結論の準備も必要になる)。今回はそこまでの準備はなく、次回までの宿題を決めて今回の期日は終了となった。
 昼はロータリーへ。昼食後少し打ち合わせをして、事務所に戻りいくつかの溜まった作業をする。

 8月27日(火曜日) 午前中から、お盆明けに、建築関係事件で建築士作成の鑑定書が提出されていて、建築士を交えて内容の検討(批判的検討)を行う。記載内容も問題だが、鑑定書の立ち位置が設計士に共通の土台の上に立つものかどうか、つまり鑑定書での文字情報以外の部分が一般的なものなのかなど、推測を交えながら検討となる(この部分は、弁護士だけでは到底汲み取れるレベルではない。)。最終的に法的な責任が生じるかどうかは、裁判所や双方代理人という法曹関係者の判断によることとなるが、設計の世界での考え方について、どこまで踏み込んだ議論(準備書面にする必要がある)をするか、結構悩ましい。ということで、今日は早めに帰り、ジムに行く。

 8月28日(水曜日) 昨日の議論を受けて、準備書面を書き始めるが、当然ながら進まない。午後は家庭裁判所で調停。離婚事件だが、なかなか進まない。その後、ロータリーの関係での打ち合わせを行い、もう1件の打ち合わせを行って今日は終了。

 6月29日(木曜日)今日は、真面目に昨日からの準備書面の続きの作成で終わる。鑑定書の記載内容に対比させるために、その引用がどうしても長くなる。このため、それに対して意見を書くことになるから、全体が長くなる。1日かけても終わらないが、8割がたはお終いとする。

 6月30日(金曜日)今日からロースクール生が1週間(来週の木曜日まで)、エクスターン生として事務所に来る。読んで貰うのに適切な事件がある訳ではないので、既済記録など適当な事件をピックアップして渡す。とにかく、準備書面は午前中に書き終わった。ということで、今週はおしまい。
 

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2019年8月24日 土曜日

今週の1週間(8月19日から23日)

 8月19日(月曜日) 午前中は事務所。ロータリーは、今日は夜間例会(納涼例会)で午後も事務所。8月14日が勾留の10日満期の事件があったが、勾留園長になったため、西警察署へ接見に行く。一人暮らしで犬を飼っていたため、その犬の世話が大きな問題となっていた。たまたま訪問看護を受けており、その看護師の方が親切な人で、時々餌をあげに行っているということで大変お世話になっている。無理をお願いしていることになるが、被疑者国選弁護士にその世話はできないので、もう少しお願いすることにする。夕方からは、納涼例会(博多の那珂川の遊覧船(屋形船)での食事)ということ。このところ天候が芳しくなく、この日も心配される天候だったが、なんとか雨に降られることなく終了した。
 
 8月20日(火曜日) 午前中はまじめに打ち合わせ。木曜日の遺産分割調停事件事件の受任のための打ち合わせ。だいぶ前に相談を受けていたことがあり、事件の内容はある程度わかっていたが、家裁に提出する手続委任状の件など、結構事務処理に時間が掛かる。特に弁護士報酬の算定に際して、相続財産の範囲に争いが無く、相続分についても法定相続分で良いという場合は、その主張する相続分の3分の1が金銭的評価額となる(旧報酬基準)。2人の子供間での争いとなると、相続財産の価値が6000万円の場合、その3分の1の2分の1の1000万円が金銭的利益の額となるが、相続財産の範囲に争いがあるなどの場合は、3000万円が経済的利益と考えられることもあり、後々でのトラブルにもなりかねない。今回は、そういう争いがなく、弁護士報酬額の説明もスムーズに行った。
 昼食を早めに済ませて、別の刑事事件の接見に行き、その後は臨時の労働委員会(公益委員会議)へ。命令書の合議で、ほぼ3時間みっちりと行う。事務所に戻り、少し処理をして早めに終わらせて、今日はジムへ。

 8月21日(水曜日) 朝は、労働委員会へ直接赴く。事務局と来週初回の調査期日のある事件の事前の打ち合わせ。書面の形式的な不備や事件の進行だけでなく、釈明すべき事項なども打ち合わせるので2時間近くかかった。午後は、事務所に戻り、昨日受任した明日の事件の記録を整理し対策を考える。そうこうしているうちに、労働委員会事務局から、昨日合議の終わった事件についても命令書の最終的なチエックの依頼があり、手を入れる。命令書は、福岡県労働委員会委員長としての私の名前で作成されるので、文章の細かなところまで結構気になる(ついつい命令書を読む方が読みやすいかも。考えてしまう。)。

 8月22日(木曜日) 朝、家庭裁判所へ。実は新庁舎になってから家庭裁判所に行ったことがない。また、家裁(調停事件)での証拠の提出方法(甲号証、乙号証の記載)など、気になる点はある(今回の事件では、申立人側に甲号証の記載が無かったので、こちらが当日出した書証にも乙号証の記載をしなかったが、調停期日終了後、書記官から乙号証とするという連絡があった。提出した書面には、登記簿謄本などいくつか異なる文書があったので、乙号証として記載をするなら、乙1から乙6くらいまで分けられたのだが、まとめて乙1号証とされてしまい、少し分かりにくい形になってしまった。)。
 午後は、事務所で、いくつかのルーティン作業をする。

 6月23日(金曜日) 午前中に、日弁連民事裁判委員会(第1部会)の電話会議に出る。第1部会では、情報・証拠収集方法の拡充(提訴前証拠収集処分、当事者照会、調査嘱託など)についての民事訴訟法改正を検討している。会員向けのアンケートについての議論となる。1時間で終了し、その後、労働委員会へ(今週は3度目)。定例の公益委員会と総会だが、今月2本目の命令書の合議となる(先日の20日に1回目の合議を行っており、合議としては2回目となった。)。会議終了後、事務所に戻り、少し作業をして、ロータリーのテーブル会に出て、今週はおしまいとなる。 

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2019年8月17日 土曜日

今週の1週間(8月13日から16日)

 8月13日(火曜日) 本当は、事務所もお盆休みなのだが、真面目(?)に仕事をしたので。一つは明日(14日)が勾留の10日満期の被疑者国選事件がある関係からである。それまでの接見では、元々が10日程度で判断ができそうな事件なのに、被疑者の調書がほとんどできていないようであり、9日目の今日には、検事調べがあると思われたからである。その関係もあり、本当は午前中に接見したかったのだが、午前中は予想通り検察庁へ行っているということで、夕方接見に行くことになった。そういうこともあり、事務所で2件の打ち合わせ(これは、先週予定を入れていた。お盆休みの期間の方が打ち合わせがしやすいという事情もあった。)。台風10号の影響で交通機関に影響があるかが心配だったが、夕方の接見も終わり(少し要領を得なかった)、この日は終了(明日は、台風いよる交通機関のストップもあり、家からは出られないかもしれない)。

 8月16日(金曜日) 13日にいくつか仕事をしたので今日が今週の2日目となる。事務所は休みだが、私は日弁連へ。IT化WGである。このWGが対応している商事法務での研究会の議論も9月に論点整理表が出されて、3順目の議論がされ、2020年2月に研究会からの報告書が出され、それをもとに、4月には、IT化に関係する民事訴訟法の改正について法務大臣から法制審への諮問が出されるという見込みのようである。日弁連が来年4月ないし5月の法制審の最初の会合の際に、何らかの意見を出す必要があるということになると、そのための準備が論点整理表が出されてから半年しかないことになる。しかも、2020年2月からは、新件につて、一部の庁で現行法の下でのIT化された事件進行が始まる。我々弁護士の業務スタイルに対する影響の問題はそれ自体が大きな問題だが、民事訴訟全体から見れば、本人訴訟をどうするのかという大きな問題がある。ITについて、全ての国民が使っている訳ではない。そのための支援について、どのような絵を描けばよいのかが制度設計にかかる大きな問題である。まあ、その辺りの議論は、政策論であり、お金も絡む議論になるので、これからも熱心に議論されることになることだけは確かである。今週末はまた暑くなりそうである。良い週末となることも願ってこれで今週はお終い。

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2019年8月10日 土曜日

今週の1週間(8月5日から9日)

 8月5日(月曜日) しばらく夏本番の日々が続く。ということで、今日も暑い。朝、労働委員会へ行き。2度目の命令書原案の打ち合わせ。事務所に戻り、少し作業をしてロータリーへ行き昼食を。それから事務所に戻り、4時からまたロータリーでの地区大会に向けた打ち合わせ。関係者が会って話をする機会があまり無いことから貴重な時間となる。ロータリーでは同年度の地区(福岡県全体に対応)の代表者として地区ガバナーがおり、その年度の作業はこのガバナーの事業となるが、3000人を超える会員の責任者となるうえ、地区の全クラブをこの時期に訪問するという大変な作業がありかなり忙しい。このため我々地区大会の実行委員会との間での打ち合わせの時間がなかなか取れなかったため、随分久しぶりとなった。当然、すり合わせるべき事項が多く、1時間30分程度だったが、白熱(?)した議論になった。そういうことで、こちらはお盆休みを取りながらさらにいろいろ考えてみるということになった。


 8月6日(火曜日) 台風8号が九州を縦断した。コンパクトな台風のため、台風は宮崎に上陸したが、朝の通勤時には雨も降っておらず、無事に事務所に着いた。今日は当番弁護士の担当日でもあったが、午前中に1件の依頼があった(昨日勾留決定があった事件であり、昨日の担当者への配点にはならなかったようだが、細かいことを言わず、西警察署へ接見に行くことにする。台風は昼ごろ佐賀市上空あたりを通り、その後対馬方面に抜けたが、福岡市内は特に大きな影響も受けずに、私も無事に接見に行けたことになる。今日は早めに帰りジムに行く。

 8月7日(水曜日) 午前中は事務所で作業。午後からの労働委員会(公益委員会)があるため、その前に東警察署に接見に行く。余罪捜査の進行具合などを聞くための機会になる。その後は公益委員会で3時間かけての合議となる。結構色々な点が問題となったが次回にはなんとかまとまりそうである。事務所に戻って作業をして今日はお終い。

 8月8日(木曜日) 今日も朝から労働委員会であっせん。昨日は今日のための資料読みで少し時間がかかった。残念ながら、この日でのあっせん成立には至らず、次回への持越しとなる。午後は事務所で作業。2021年10月にある日弁連司法シンポでは、IT化に向けた諸問題の検討をテーマとしているが、その実行委員会のメンバーになるように言われる。私の所属する民事裁判委員会から日弁連のIT化検討ワーキンググループのメンバーに指名された関係によるものだが、この委員会では、前委員長、元委員長がいずれも指名されており(私も前々回の司法シンポではメンバーとなっていた。)、テーマが民事司法に関係する以上「及ばずながら」というこおtになる。
 
 8月9日(金曜日) 今日も暑い。ただ明日からはお盆休みの1週間となるので、接見などやっておくべきことはやっておきたい。ということで、昼間(昼食時)には、西警察署に接見に行く。朝、接見要望があったということもあるが、一人住まいの被疑者で家にワンちゃんがいると、そのことが気になって仕方が無いらしく、それに関する要望だった。幸い、前回の接見後、身近な人に連絡がついており、その人に頼めばなんとかなる内容だったので、安心する。昨日、建築関係の鑑定書が出され、その内容を検討することになるが、鑑定事項が工事の瑕疵についてのその原因といった話ではないので、鑑定書に対する意見をどのように書くかは難しい話になる。設計段階での注文者からの設計に関する要望についての聞き取りが不十分であったというような内容であるが、例えば、医者であれば、一般の開業医を前提とすると特別な病気の兆候に気が付かないことが問題となる(あるいは当然行うべき検査をしなかったというような場合である)。その場合、医師の場合は生命健康に関する事項であり、国民皆保険を前提として一定の検査に係る費用の負担の点の考慮は問題とならないが、建築の場合はそもそもの予算の問題(内装材などの場合、部材についてはピンからキリまである)を考えなくて良いのか、最初の予算が決められている以上、その範囲をあまり超えない範囲での部材やデザインを前提とするものに限られるのではないかとも思う(その予算を前提とすると、この程度のものしか使用できないという限度があるのはやむを得ないのではないかと思う。)。
 医師の場合、専門医に紹介するなどの義務があるという議論があるが、建築の場合にそこまでの法的な義務が生じる場合は考えられるだろうか(特別に専門的な建物の場合にはそういうことも考えられるかとも思うが、資格のある設計士が設計する場合に、そういうケースは非常に限られてくるのではないかと思う。ただ、設備の決定など設計の全ての場面で設計士が注文者との協議に立ち会うということは考えられていないようである。インテリアコーディネーターの活躍場面はある。)。
 などと考えていたら、弁護士の場合はどうかという疑問が出てくる。余り得意でない分野の事件を受けて、最終的に敗訴した場合に、その分野を得意とする他の弁護士を紹介しなかったことに弁護士の負う「適切な法的なアドバイスを行う義務」に違反したという構成が考えられるか、ということになる。現時点で弁護士の負う善管注意義務の範囲にそのような内容が含まれるかというと、なかなかそうは言えないかと思うが、将来的にはそういう問題も出てくると思う。

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2019年8月 4日 日曜日

今週の1週間(7月29日から8月2日)

 7月29日(月曜日)暑い。朝、県庁へ。都市計画課で市街化調整区域における既存宅地について尋ねる。既存宅地とそうでない土地が合筆された場合にどうなるのか。不動産登記法上では当然合筆できるが、その場合、合筆された全体が既存宅地化されるはずはない。従前の既存宅地とされた土地上に新しい建物を建てるのは何ら問題が無いように思うが、それで問題がないかという点の協議である。細かい基準がそれぞれの自治体であるようで結構難しい。その後、事務所に戻って、月曜日のいつもの作業をして、昼はロータリーへ。例会後少し打ち合わせをして。事務所に戻る。外は暑いので事務所から出たくない。高裁の事件で、先週末、控訴人側から控訴理由書が出されたので、それへの答弁書(準備書面)を作る。控訴理由書に対する答弁(反論書)は、いつもながら結構難しい。控訴理由書が、原判決の事実認定を争うのか(それにより原判決が適用する論理(判断)が違うことになる可能性が生じる。)、事実関係はそれほど争わず、原判決の理由(判断)論理を争う場合がある。今回は基本的に後者の場合だが、その場合に、原判決を引用しながらその読み込みの程度が控訴理由書に示されることになるはずである。そうすると、原判決をどの程度引用するかが、控訴理由書の重要な内容となり、こちらの答弁(反論書)も同じような書き方(原判決の引用)をどうするのかが結構難しい問題となる。そういうことで、今日は途中で終わってしまう。

 7月30日(火曜日) 午前中は、昨日の続き。昼前に1日に期日のある刑事事件のために接見へ。その後、労働委員会へ。現在、命令書の合議中であり、公益委員全員で検討する。その後、総会を経て、夕方からは、労働委員会での暑気払い。委員だけではなく、事務局職員の皆さんと一緒の会合となる。酷暑の中なので、本当の暑気払いになる。皆さんお疲れ様でした。

 7月31日(水曜日)朝、労働委員会へ。私が担当委員を務める審査事件の命令書の起案の検討。事務局に起案してもらうが、やはり、それを命令書の原案とするためには、打ち合わせが必要ということになる。公益委員会議の合議前ということになるが、事実の認定、これを前提とする判断基準の策定(同種の前例の調査)、判断の理由付けとして十分かなど、検討対象は多い(弁護士は慣れているが、職員の皆さんにはそれなりに大変だと思う。)。1時間半程度の打ち合わせとなる。
 事務所に戻って昨日の続きと新たな訴状を作る。請負の事件であり、そろわなかった資料がようやくそろい、書き始める。

 8月1日(木曜日) 11時から刑事の法廷があるので、バタバタしながら事務所を出る。昨日、検察庁から連絡があり、警察が別事件で捜査を始め、追起訴を準備しているという連絡を受ける。同種の余罪ならそれでも構わないが、別種の事件なら、再逮捕から始まるはずだが、どうもその積もりなのかも不明である(併合罪となるなら追起訴分を合わせた方が量刑の点で被告人に有利となる場合が多いのであまり文句を言う積もりはないが、別種の余罪の捜査であれば、純然たる余罪となるので、取調べに応じる必要はない。また、逮捕、勾留と進む場合は最長23日の期間制限があるが、その規制も生じないことになる。そもそも逮捕や勾留理由があるかどうかも審査されないという問題がある。)。
 午後は、事務所から出ずに、ひたすら作業に没頭する。
 
 8月2日(金曜日)今日も暑い。こういう日は、事務所から出られない。事務所での溜まった書類などの整理及び処分と、その他のこともぐだぐだやって、別の暑気払いに出て終わりになる。
 来週も暑い日が続きそうである。

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