弁護士ブログ(日々の出来事)

2019年7月27日 土曜日

今週の1週間(7月22日から26日)

 7月22日(月曜日) 午前中は、高裁での進行協議が1件。新しい福岡高裁へ行くのは初めてなので少し緊張。高裁のフロアーは、とても静かで、旧庁舎の1本の通路に沿って裁判官室や書記官室が並んでいるという造りではなく(このスタイルのため、和解室を含めてすべての部屋に窓があり息苦しさは感じなかった。)、通路が何本かあり、その間に進行協議や和解をする小さな部屋があるという造りで、その部屋も裁判官室からも少し離れている感じである。窓もないので結構息苦しい(高裁では先に原審の判断が出されていることから、進行協議期日とはいっても、すぐに結論が出される可能性があるということから結構重苦しい。)。
 昼食はロータリー。昨日の参院選挙の結果もあまり話題になることなく淡々と終わる。やはり、予想された結果だったということなのかもしれない。

 7月23日(火曜日) 午前中は打ち合わせが1件。夫婦関係での問題。法テラス利用の関係で少し事務作業に手間取る。午後1時の飛行機で東京へ。日弁連のIT化ワーキンググループ(WG)へ。商事法務研究会での検討会は7月25日の会合で2読会も終わり、この次は3読になるという。来年2月からはいくつかの裁判所で現行法の下でのフェーズ1が始まるが、それまであと半年になった。
 今後、また、そもそも論での議論(「誰のためのIT化か」「国の施策である以上、予算は国で十分に対応すべきだ」など)が日弁連内部でも改めて行われることになると思う。WGの議論は7時まで続き、この日は東京泊。

 7月24日(水曜日) 朝に飛行機で福岡に戻り、少し作業をして労働委員会へ。命令書の起案についての事務局との打ち合わせ。3時間近く打ち合わせをして事務所に戻る。その後は、まじめに訴状の起案を始める。建築請負代金の一部が支払い未了という事件で、どの分の支払いがされているのか調べるのに少し時間がかかる。と言うことで、今日はお終い。

 7月25日(木曜日) 朝から日弁連へ。民事裁判員会。午前中は証拠収集手続の拡充に関する部会に出る。午後は委員会本体に出る。1時から5時までの委員会で、資料も2分冊で膨大。動産担保の関係での研究会の報告など山盛りである。今日は7時前の飛行機で福岡に戻る。

 7月26日(金曜日) 今日は1日中、事務所にいる。ただ、福岡も梅雨明けの暑い(熱い?)日々が始まる。朝、事務所に通う途中で、肘の内側に汗をかいていて、本当に夏になったと感じる(それにセミのうるさい季節になった。)。
 一昨日からの訴状の続きを書きながら、一日が終了。今日はジムに行くことにする。

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2019年7月20日 土曜日

今週の1週間(7月16日から19日)

 7月16日(火曜日)昨日の15日博多では祇園山笠の朝。多くの観光客でいっぱいだったと思う。皆さん疲れての休み開けになった。
  午前中は週の初めということでなんとなく始まり、と言いたいが、明日の労働審判の準備で忙しい午前中になる(先週の相手方からの答弁書と一部の書証の提出を受けて、先週末からこちらも書面を準備する必要があった。)。依頼者が作成した陳述書はきちんとかけていてそれをそのまま採用することとして、昼休みに本人に事務所に来てもらって押印してもらうなどしてもらう。それに合わせて先週末に準備書面の細かいところをいくつか修正して、陳述書と合わせて午後には裁判所に提出(細かい事実関係があるので、事前に審判員に理解してもらう必要がある。)。
  3時から書面による準備手続それが電話会議。書面は双方から出されている訳ではないので少し変な感じもするが、トリオファンの世界になる。書面による準備手続きで出された書面の効果がどうなるのか議論がある。自白が成立しない(弁論あるいは弁論準備期日での陳述ではないので、陳述自体が存在しない。だから自白ということもない。)。ということであるが、そうすると、当然だが自白の撤回もない。先に提出された書面で特定の事実は認めると書き、その後に提出する書面で否認すると書いても特に問題はないことになる(後で証拠による認定が必要になる。弁論の全趣旨の問題は残る)。次に、時期に遅れた攻撃某行方法の却下と言うことも無い(改めて行われる弁論期日での陳述により効果が生じるのにとどまる。)。相殺の抗弁等の効果をどう考えるかも難しい。書面に書かれてそれがFAXで裁判所や相手方に届いても、その段階では訴訟上の効果は生じない。問題は、消滅時効との関係で、消滅時効は裁判所に訴状が届いた時点で中断し、抗弁として準備書面に記載された場合は、弁論期日(弁論準備期日を含む)で陳述された時点で中断すると考えられるが、書面による準備手続の場合は、期日がなく、そこでの陳述と言うことが無いので、請求は、書面を作成しても、それが相手方に到達した時点で私法上の効果が生じるにとどまるように思う(裁判外で内容証明書を作成してそれも送った場合と同じ)。
  そうなると、相殺に供する自働債権について消滅時効の完成が近づいている場合は、期日での陳述を前提とする準備書面の場合と記載のやり方が少し違ってくるようである。

 7月17日(水曜日) 午前中は、法廷が1件。鑑定書作成期間中の事件なので、簡単に終了。こういう期日ならウェブでも良いかなと思う期日。ただ、この期日で鑑定書が出された後の後の期日の進行をどうするかまで話ができたので、ウエブではできないこともできた期日だったという気がする。
  事務所に戻って、改めて午後からの労働審判に出る。事件自体は簡単なはずである。無論、解雇に係わる事件なので、双方の間でのやり取りなど細かな書証がいくつかあり、それらを、労働審判の場で審判員会うまく説明できているかが問題となる。ここ数年の間、労働審判の経験が途絶えていたので、やり方が変わっていないかなど不安なところがあった(審判なので、弁論主義が働かず、進行も審判官が職権的に進めるということは考えられた。釈明権の行使により事実関係を明らかにするというやり方である。ただ、福岡地裁では、最初にす方から5分間程度のプレゼンを行うというようになっていて、双方が審判員に事件について説明することが一つのやり方になっていたが、それが現在でも守られているのか、不安があった。)。裁判所からは、一応、最初に事件の説明をどうぞ。という話があり、その点は変わっていなかった。相手方も弁護士がついており、事件についての判断に大きな違いはなく、審判員の評議ももめなかったと思う。調停案が出され、双方とも了解し、今日で事件は終了した。
   事務所に戻って、1件の相談を受けて今日はお終い。

 7月18日(木曜日) 午前中は昨日終わった事件の整理などの作業で終了。午後は、結構長い相談で2時間がつぶれる。その後は、明日から始まる労働委員会での審判事件の命令書起案について、記録を読むことで今日はおしまい。

 7月19日(金曜日) 午前中は2時間ほど、建築事件についての打合せでほぼつぶれる。午後は、労働委員会の公益委員会。起案の検討。事実関係の評価や法的な問題点など、これから検討する内容が多い。ということで、今週は終了。

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2019年7月13日 土曜日

今週の1週間(7月8日から12日)

 7月8日(月曜日)いつものように始まる月曜日の午前中。メールを見ると、本来の仕事の関係での連絡もあるが、日弁連の委員会の関係での連絡、福岡県弁護士会の委員会の連絡が朝溜まっていることが多い。特に弁護士会でのIT化に関する関係での各種の情報は、どこどこの弁護士会と裁判所との模擬裁判に実施に関して裁判所からの発言が紹介され、それがそのようなものなのかなどの意見が飛び交っていて、追いかけていくのが大変である。会議の出席の可能性を問うものも多く、それに対する反応も早い。この点は、私が会長を務めている福岡県労働委員会も同じである。その他のものの中には反応が全くないに近いものもあり、それぞれを構成するメンバーの個性や団体の性質によるものもあるとつくづく感じる(弁護士は、やはり説明をしたり、意見を書くということに慣れていて、文章化することに抵抗感がないということかもしれない)。そういうことで、午前中は、あっという間に終わり、お昼は少し早めにロータリーへ。ここには何回も書いていることだが、2020年4月に地区大会という福岡県全体での会議を私の所属しているクラブが担当することから、そのための準備会議を当面毎月1回ずつ行うことになっている(7月からはいよいよ本番化した準備に入ることになる)。事前の資料作成など結構面倒である。資料はある程度私が作っているが、あまり詳細だとその場で理解してもらうのが大変だし、簡単な場合だと情報量が少なくて、これも関係者全員が理解した決定事項とするのがやはり難しい。想定していた大会の進行の組み換えの提案もされたこともあり、事務所に戻って、その関係での検討作業に入る。このため、明日の労働委員会でのあっせん事件の資料読みに時間が取られてしまい、予定していた福岡県弁護士会と福岡地裁の間でのIT化に向けた検討会にも出席できずに終わってしまう。

 7月9日(火曜日) 午前中は労働委員会でのあっせんに調整員として出席。2時間程度のあっせん。当日に使用者側から答弁書と書証が提出される。あっせんの場合、申立人(通常は労働者側)から申立書が提出され、その際に資料が提出されることはあるが、それに対して、答弁書などの書式が定められていたり、事前提出が定められている訳ではない(弁護士が代理人に着いた場合には、答弁書が提出されることが多いといった程度である。)。主張が明らかになるという点では、答弁書の提出はありがたいが、詳細なもの(今回は9p)が当日提出されるとさすがに読めない。
 あっせん事項は、誠実団体交渉の実施で、団交申入書や回答書などの双方間での書面については、先に資料として提出されていたので、双方対席の状態で、時系列的な事実関係につき、双方から認識が一致する部分を確認し、その中で答弁書に記載されている事実関係について、申立人の意見を聞くという作業になる。その後、個別に意見を聞き、あっせんの申し込みの意図、協議がまとまらない理由と考えられるものが何かを聞く。誠実交渉の前提となる使用者側からの資料の提出(それで足りているか次の問題である)もあったことから、それを検討してもらうということで、この日の期日は終わりとなる。
 午後からは、いくつか雑務をこなしてこの日は終了。ジムへ行く。

 7月10日(水曜日) 前日夜、来週の労働審判事件のについて、相手方から答弁書と書証が届いていた。来週は月曜日が休日ということもあり、依頼者に内容を検討してもらい、反論を準備するのは少しむずかしいかなとも思うが、3回で終了する労働審判なので、準備をしない訳にはいかない(懲戒解雇無効事件なので、懲戒解雇事由は解雇を主張する相手方が具体的に主張しなければならないので、相手方の具体的な主張の後にこちらから反論という構成になる関係から、その主張をまってということになるが、そのために1回期日を無駄にするわけにはいかないし、懲戒解雇事由を色々と言われるのに対し、何も言えないというわけにはいかない。)。とりあえず、依頼者には夕方に来てもらうことにする。
  福岡県労働政策課課長が本省に戻るということで離任のあいさつ来られる。外国人労働者の取り扱いが大きな問題となるという話になり、福岡県でも外国人の人口が5万人に達しようとしている現状から、将来外国人の労働力が不要になったら「国に帰ってくれ」というような発想ができるのかなど、考え方を問われる問題があるという話になる。

 7月11日(木曜日) 午前中は、昨日の打ち合わせに基づく、労働審判事件での書面作成に入る。最近の福岡地裁での労働審判期日の進行がどのようなものなのか分からないが、最初は双方対席で進行するのであれば、用意した書面を使って反論する方が望ましいので、作成することにする。ただ、午後からは労働委員会があり、その帰りに刑事事件事件の被疑者との面会を済ませたため、あまり書面つくりが進まないまま、今日は終わってしまう。

 7月12日(金曜日) 11時の飛行機で東京へ。全国労働委員会連絡協議会運営委員会があり、それに出席。少し遅い飛行機を予約していたため、ほとんど何もできないまま週末になった。


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2019年7月 6日 土曜日

今週の1週間(7月1日から5日)

 7月1日(月曜日) 今年も折り返し。ただし平成から令和への改元があったので、まだ始まって数か月と言う感じで少し感覚が違う。いつもは、梅雨が終わると今年も半分過ぎたという感じになるところが、今年、北部九州では梅雨入りが遅れたこともあり、そういう感覚にならないのかもしれない。今週はいよいよ雨が降るという感じになった。月曜日。午前中は、いつもの通りの始まり。昼のロータリーには少し早めに出て打ち合わせというより、次年度の役職を振られないように頑張ったということである。RCの後に少し打ち合わせをして事務所に戻る。あまり、大した作業も無くいくつかの記録を読んでお終い。

 7月2日(火曜日) 午前中の打ち合わせは結構重かった。開発許可に関する相談で、開発許可に向けて既にそれなりのお金が動いており、それらがだめになった場合の後始末の問題。いつものことだが、その場の雰囲気やいきさつを理解するのに結構時間がかかる(と言うより、こういう問題が色々な人が係わりあっており、それぞれの立場から見える絵が違うため、概ね合致しているラインがどの辺りなのかを理解するのが難しい。最後まで良くは分からない場合が多い。)。その関係の資料を預かり、一日かけて読むという作業になる。九州南部は大雨だったが、福岡地区はそうでもなく、水不足の観点からは、ダムのある地区にもう少しまとまった雨が降ってほしいと思う。

 7月3日(水曜日) 午前中は、午後から日弁連民事司法改革総合推進本部の事前配布資料を読み、昼の飛行機で東京へ。会議は、やはりIT化に向けた議論の整理、それに内閣府に設けられた民事司法改革に関する府省庁連絡会議の動向などが話題となる。国際間での仲裁制度の活用、その際のビッグ・データの活用による司法的な判断(当事者間で(つまり第三者の存在なくして)トラブルの内容が概ね確定すれば、それに係わるビッグ・データを活用することにより解決案が示されて多くの紛争は解決する。ビッグ・データの収集と整理方法が確立されれば、そういうことも十分考えられる。)が示されることになる。そうなると、弁護士業務の定型的な業務は相当になくなることになるかもしれない(無論、総合判断というところでセンスの良さの発揮という点で弁護士の力量が試されるのもしれない。)。などと脅かされて福岡に帰ってくる。

 7月4日(木曜日) 午前中は、定型的な弁護士の作業をして(昨日の議論で言えば、ビッグ・データが無くかつ法的な判断及び見解として、相手方が理解できるように説明する作業)、午後からは、九弁連での民事関係の連絡協議会に出席。続いて福岡高裁民事部との協議会、さらに福岡地裁と福岡県弁護士会との民事手続協議会。最後はのものは、3つの支部での裁判官にも各部会にきていただき、全部の部会をつないでのIT化に向けた取組を協議する場となった。やはり機器の接続の問題があり、さらにウエッブ会議での情報量の各段の増大がもう一つピンと来ない弁護士(電話会議とどの程度違うのかという疑問、それにファイル共有がどの程度活用されるのかという点など)にとっては、運用でカバーできるのではないかという裁判所との間で距離感があった。

 7月5日(金曜日) 朝からルーティンワークが忙しい日となった。電話での相談は、集中するときは集中するというもので、今日は、答えに時間がかかる相談があり、一日があっという間に過ぎた。添付ファイルを読みながらということになるが、添付ファイルが多すぎることもあり、前もってきちんと読んだ上で連絡するということができず、意味を確認しながら説明をするということになる。
 最後に、日弁連から70年史の最終ゲラ確認の連絡があり、この10年間での証拠収集方法の拡充というテーマだったので、ITに関する最近の議論を追加して終わりにする(電子証拠についての新しい取調方法についての議論とITを使った新しい証拠収集手段の発見は、次の10年の課題である)。
と言うことで、今週もお終い。

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