弁護士ブログ(日々の出来事)

2019年3月30日 土曜日

今週の1週間(3月25日から29日)

3月25日(月曜日)朝、事務所に出て11時の飛行機で東京へ。1時からのライブ研修へ出る。この研修は日弁連民事裁判委員会が最高裁に派遣をお願いした裁判官の出席を得ての講演とシンポジウムの二本立ての研修で、テーマは証拠収集である。裁判官による講演は多少一般的な話になったが、第2部のシンポジウムは、設例を利用してのどのようなところにどのような証拠が存在するのか、対立する双方の弁護士の立場から発言とそれを取り仕切る(?)裁判所の立場からの発言という構成で、なかなかのものであった。素材(無論仮想のものである)は、介護施設での入所者の事故について施設管理者の責任を問うという裁判の場合での証拠の収集に関するものである。段差に躓いたという事故(そうは言っても長く入院するという重大な結果をは称する場合がある。)について、高齢者の証言以外にどの程度のものを収集できるか、労災事故と違い、事故報告書としてどの程度のものが作成されているのかも分からないので、どのような報告書を積み上げていくのか、検証は難しいので、早期の進行協議期日の設定などを裁判所に提案するといった点(どの程度の資料がそろえば、進行協議のために裁判所に行って貰えるのかの工夫)が、弁護士には課題となると思う。

 3月26日(火曜日)朝から日弁連でのIT化WGに出席(昨日のライブ研修のために東京へ来たのは、この委員会に出席するためでもあった。)。議論の中心の一つは、訴訟記録の閲覧・謄写について。Web会議の実施などIT化が進み、記録の電子化が進んだ場合の訴訟記録の閲覧・謄写をどう考えるかは大きな問題である。そもそも訴訟記録というものが何かが問題となる。準備書面や書証を紙媒体で提出する場合は、その紙媒体と裁判所が作成するる期日調書などの紙媒体が正式な訴訟記録となり、閲覧・謄写の対象となる。ただ期日がWebの場合、裁判所と双方当事者のやり取りがデータとして残ることになる。そのデータをどう扱うのかということが新しい問題として生じる(口頭の議論で乗降自由というものが残るのか、そこでの議論がそのままデータとして残る可能性もある。)。閲覧・謄写の問題はその先にある問題で、現行法と同じ立てつけなら、当事者の閲覧はこれまでと同様に自由であることを前提として、閲覧のやり方をどうするのか(自由にいつでもデータにアクセスできるとする。そうすると、本人訴訟などのようにパソコンを使えない人はどうするのかの問題がでてくる。)。利害関係のある第三者、あるいは利害関係のない第三者の場合はどうするのか、やはりかなり難しい問題がある。謄写に関してはさらに難しい問題になるようです(別の機会にします。)。
 午後の飛行機で福岡へ。日比谷公園の桜が8分咲き。かなり開いているのに少しびっくり。東京が満開になるのが一番早い。夕方、刑事事件の接見へ行く。先週金曜日に当番弁護士(勾留前の接見)に行った事件。被疑者が勾留質問の際に、国選弁護希望と言う話をせず、また面会に来てもらう予定と話したために、勾留後も弁護士が付けられない状態になっていた(被疑者にはその仕組みが分かるはずがない)。このため、その説明と被疑者国選弁護人の選任希望を伝えるために接見する。
 
 3月27日(水曜日) 午前中はいくつかの作業をして、歯医者さんへ。麻酔をしての治療だったので少し口を開けずらい。午後から人証調べ(被告本人尋問)だったが、この時間だと口のしびれも無くなってきており、特に問題も無く終了。相手は本人訴訟だったので、裁判所の職権尋問の後に補充で訊くつもりだったが、少しだけ余計に尋問する結果となった(私の尋問についての被告の答えを裁判所がメモしていたので、補充で訊いておいてよかったと思った。)。
 その後、刑事の判決言渡しが1件。事務所に戻っていくつかの作業をして今日はおしまい。昨日接見に行った事件でようやく被疑者国選弁護人に選任される。
3月23日(土曜日)の勾留決定で10日満期が4月1日(月曜日)になる。そうするともう5日目となっている。勾留期間の10日間に一度も面会に行かないというわけにはいかないので、まず、明朝会いに行こうと思う。
 
 3月28日(木曜日) 今日は比較的余裕のある一日。ただ、思ったより電話が多く、それで結構時間が取られる。また、こういう日はこちらからも現状を問い合わせなければ寝たままになっている事件もあり、事件を起こすための電話連絡の作業を進める。本当は、朝、接見に行こうと思っていたが、被疑者が朝検察庁に呼ばれていることが分かり、午後に回す。検面調書ができているとすると10日満期で公判請求されるとすると、とにかく今日の夕方には検察庁から帰ってきたあとの接見となる。接見が終わって、事務所での観桜会に出る。

 3月29日(金曜日) 午前中は、事務所でいくつかの作業をして、その後ロータリーの関係での5月11日の地区研修協議会の会場の正式申込みへ行く。午後は、事務所でまじめに作業の続き。この時期は、転勤時期のため、裁判期日は入っておらず、結構時間に余裕のある時期。福岡地区でも桜が満開となった。ただ週末の天気は悪く、来週初めは2月下旬の気候だという。風邪をひかないように気を付けよう。ということで、今週はおしまい。

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2019年3月22日 金曜日

今週の1週間(3月18日から24日)

 3月18日(月曜日) いつもと同じ月曜日のスタート。まずはすぐにやるべきことをやり、途中からロータリーの会議のための準備。このところ、会議のための資料作りで結構忙しい。11時30分から会議(16日に少し大きなイベントがあってそれにみなさんお疲れ気味だが、次の5月のイベントのための案内状を3月20日に発送するのでその最終的なチエックなど急な内容があり、結構忙しい。)。
 昼はロータリーに出て、その後事務所に戻り、しばらくはまじめに事務所で作業。明日の刑事事件のための尋問の準備と弁論の確認作業をする。いわゆる認め事件のため、情状証人(家族)と被告人質問だが、弁論要旨の内容との整合性(情状に関する事実など細かな事実については、被告人質問では、当初と違う答えが返ってくることもあり、弁論要旨にどこまで具体的に記載するかは結構難しい。

 3月19日(火曜日) 午前中は、昨日準備した刑事事件。1回結審事件だったが、合議用の法廷で修習生が6人ほど傍聴。修習生用の刑事記録のように審理が進む。自白事件なので本当に形式的に進む(書証は全て同意。要旨の告知もやり検察官の立証が終了。被告人側の情状証人の採用も決まる。違うのは、弁護人が証拠調べ請求書をきちんと作っている程度か)。被告人が暴力団関係者で、覚せい剤の入手経路を捜査当局に言わなかったこと(現時点でも言わないこと)、暴力団を脱退する意思の有無、家族から見た被告人の日常の生活ぶり(いわゆゆる暴力団組員風なのか)など、が証言の対象となる。修習生にも分かりやすく尋問できたのか、どうかは分からないが、とにかく終了し、論告・求刑、弁護人の弁論まで行って終了。
 午後は、労働委員会へ。公益委員会、幹事会、総会の三つをこなす。気が付けば平成30年度の最後の総会となる。例年のように退職者のあいさつで終了。事務所に戻って少し作業をやって、労働委員会の幹事会の懇親会へ出席。

 3月20日(水曜日) 比較的時間があり、控訴理由書(民事)を書く。いつものように、原判決の論旨をトレースしながら、それがおかしいということを書くことになるが、いつものように、まずは引用の過程でムッとすることになる。それでも、冷静さを装うためにも、原判決の引用は不可欠なので、多少長くなってもやむを得ないと思うが、その論旨がおかしいと書きたくても文才がないのが悲しいし、精神衛生上も良くない。それでも8枚程度は書く。もう一つ別の書面を書き上げて今日はおしまい。ジムへ行くことにする。

 3月22日(金曜日) 午前中は事務所で作業。朝、当番弁護士の依頼が法律相談センターから来る。勾留事件の全件が被疑者国選の対象となったため、当番弁護士は、逮捕されてから勾留までの間だけになった(25年前には考えられなかったことである。)。警察署は、自宅の近く(行き易い弁護士を選任したと思う)。警察署に電話を入れて今日の予定を聞く。その後、午前中はいくつかの作業をして、午後1番の刑事の判決に臨む。判決はいわゆるにぎり(懲役刑については、求刑通りでそれに一定期間の執行猶予期間を付ける)。併科された罰金刑には執行猶予が付かず労役場留置になる。このため、懲役刑について執行猶予となったため身柄は釈放になったが、罰金を完納できない場合は1日当たり1万円で換算した割合での労役場留置になるので、そのための量刑不当で控訴するかどうか考えることになる。
 事務所に戻っって少し作業をやり、その後「SOS子どもの村」のトークイベントに出席されたロバート・キャンベルさんのイベントを見に行く。うちのロータリークラブが後援していることと、ロータリーの地区大会でのメインスピーチをお願いしている関係から、ご挨拶をしたというものである。キャンベルさんは、江戸から明治にかけての日本文学、社会の移り変わりやその時代の人の生き方などを研究対象とされている関係から、江戸明治期における「働く」という意識について、話をお聞きしたいと思っている。個人的にはウエーバーのいう「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」で取り上げられているような感覚があったのかどうか、その意識とどのように違うのか、「江戸っ子は宵越しの金を持たねえ」ということとの違いがどのようにあるのか、など伺ってみたいと思っている。
 キャンベルさんとは挨拶だけで、朝要請のあった当番弁護士の面会のために警察署へ行く。これで今週はお終いとなる。
  

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2019年3月17日 日曜日

今週の1週間(3月11日から15日)

 3月11日(月曜日)8年前の今日は、東日本大震災の日。朝はそのことを思いだしながらの仕事となる。死者行方不明者が合わせて2万人を超えたというこおてゃ、やはり尋常なことではないという思いが強い(原発の問題はまた別の問題である。)。とにかく、午前中は先週からの相談事項の続き。雇用関係なので雇用契約等を詰める必要が出てくる。今日はロータリーの例会が休会だったので、少し時間をかけて検討することがあった(このため、2時46分の地震の発生の時間に思いを寄せる余裕がなかった。)
 その後、私が民事(破産申立)事件を担当した破産者がその関係で刑事事件の被告人となったことから、その弁護人との打ち合わせ。私は証人となる可能性があるので、弁護人は辞退し、別の弁護士が国選弁護人に選任されている。検察庁から任意開示された資料(もちろん始めて見る資料となる)には思いがけないことが書かれており、少しびっくりする。拾えるところがあるかなという感じである。その検討で結構時間かかって今日はお終い。

 3月12日(火曜日) 午前中は、いくつかの雑用的な作業をこなし、午後は弁護士会での日弁連民事裁判委員会へテレビ会議で出席。弁護士会では、テレビ会議用のモニターがあるのが広い会議室で、そこでもう一人の弁護士と一緒に出席。1時から5時近くまで結構つらい時間となる。

 3月13日(水曜日) 朝、事務所に出て、その後拘置所へ。2件の国選事件について接見。1件は被告人の借家の関係で、勾留中に契約の解除や荷物の収去等がされていないことの報告。もう1件は、被告人質問の関係など打ち合わせる内容はあまりないが、待ち時間が長くて、お昼近くまでかかった。午後は16日(土曜日)のロータリーの行事のための作業(封筒への資料の詰め込みなど)をするといったことで時間を取られる。夕方からは、裁判所と弁護士会の共催の民事手続協議会。IT化のための模擬裁判のこれまでの状況の会員向けの報告など。2020年2月から始まると思われる特定庁での現行法を前提とするIT機器を使用する実際の裁判がどのようなものとなるか、まだよく分からないが、少しずつ具体化していくように思われる。その後は、裁判官との懇親会を裁判所の地下食堂とやる。

 3月14日(木曜日) 午前中は、書面による準備手続(双方代理人とも裁判所に出頭せず、電話会議を行う。)。裁判所が長崎県の離島なので(当方依頼者は関東地区在住)、裁判官とは一度も顔を合わせていない(当方は被告のため初回は擬制陳述)。電話自体の性能には問題がない(こちらは、電話会議用に作られた電話機を使用している。)。ただ、書面による準備手続なので、証拠を含めた書面の事前提出と裁判所による事前に検討が不可欠であると思うが、その辺りがどの程度行われているのかは、裁判所の顔が見えないので今一つ心配である(比較的暫定的な心証開示はされる裁判官ではある。)少し前、遠方の裁判所の事件で、電話会議(相手は出席)で、裁判所に行かずに、書面と証拠はそれなりに出していて、裁判所も当方の主張を分かってくれたように思っていたところ、急にその裁判官が転任し、後の裁判官の判断が全く変わったと思われた事件があった(後任の裁判官での人証調べまで、裁判所に行かなかったところ、反対の心証を示された。)。もう少し前の時点で実際に出頭しておけばよかったと思った。)。
 午後は、裁判所へ。1年以上かけた事件で、和解が成立。結構苦労した事件なのでとてもうれしい。事務所に戻って作業をして、事務所の皆さんにホワイトディのプレゼントをして今日はお終い。

 3月15日(金曜日) 今日は、一日事務所で訴状書きにいそしむ。訴状に事件の内容をどの程度書き込むかは、いつも悩ましい問題である。要件事実との関係で、あまり書かないということも考えとしてはあるが、時系列についても意識して訴状を構成しておく方が、事実関係の点でも分かりやすいように思う。また、この事件では、相手方の抗弁の成立が問題となる事件なので、そのことを先取りして書くことが望ましいかも検討すべきことになる(時系列的に書くとなると、抗弁内容も多少明確に書かないと分かりにくくなるように思う。)。個人的には民訴規則53条からすると、詳しく書くことが求められている要にも思うがどうだろうか。明日はロータリーの行事のため、今日は早めに終わりにする(ジムにはいくつもりでいる。)。と言うことで今週はおしまい。 
幹事でる。

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2019年3月10日 日曜日

今週の1週間(3月4日から8日)

 3月4日(月曜日) 午前中は、いつものように過ぎる。ただ、RCの事前の打ち合わせのための資料を作っており、必要な枚数のコピーなどの雑用で時間が過ぎる。昼食前の1時間でなんとか会議は終了。それでも、自然発生的な会議のため、決議事項が何なのかはっきりしておらず、内容としてはあまり進まない。
 午後は、RCでの昼食後、事務所に戻り、その後は裁判所での和解が1件(無事に終了)。まあ、無事に過ぎた1日だったことになる。

 3月5日(火曜日) 昨日は天気が悪かったが、今日は暖かい。新しい福岡県弁護士会館会の落成記念の日(オープニング・セレモニー)となる。良い天気で良かった。福岡県知事の出席され、良い落成式となった。もちろん、六本松地区の法曹ゾーンには、裁判所、検察庁、弁護士会の建物が建築されるが、その中で当然一番小さい。それだけにどういうデザインになるか、市民に開かれた建物になるかといった点で注目される。
 明日の期日の準備書面を仕上げる。誤解の内容に言えば、当方が原告で明日が初回の期日。被告の答弁書が金曜日に出されたもので、答弁書(一応証拠も引いている4頁ものだった。)に対する反論を書いて初回の期日に臨もうと考えていたもの。週末に書き上げており、月曜日に事務局に回していた。事件は、懐かしいゴルフ会員権の据置満了後の請求事件。当然、平成10年代に判決の大筋は決まっていたもので、今回の答弁書もそこで主張されたものとほぼ同じだったので、こちらの再反論の準備書面もほぼ同じものになる。裁判所としても双方の主張の再確認という程度のものとなろう。
 そういうことで、今日は早めにお終いにして、ジムに向かうことにする。
 
 3月6日(水曜日) 今日が初回の弁論のために裁判所へ。当然ながら、昨日提出した準備書面の内容を前提として、今後の進行の話となる。相手が和解は考えていないということであり、裁判所からは、この事件で人証調べは不要であろうということで、次回(4月下旬)までに相手が反論を書いて、場合によったら、その期日で終結ということになった。昨日、こちらの主張を書いたものを提出しておいて、本当に良かったと思う(出していなければ、次回がこちらの反論の準備書面の提出となり、少なくとも1期日分は余計に時間がかかったと思う)。
 午後からは、少し打ち合わせをして弁護士会へ。九弁連の民事手続に関する連絡協議会、その後は福岡高裁との協議会があり、それに出席。各県での弁護士会と裁判所との色々な協議会のチャンネルは、豊富になってきたようである(部総括裁判官の性格、書記官業務量などにより、多少のバラツキはあるかもしれないが、ほぼ横並びになったような気がする。)。関心の対象は、やはり裁判のIT化の問題。福岡県では、福岡地裁本庁が弁護士会と協力して、模擬裁を実施しているが、他県ではされていない。現行法を改正せずやれるフエーズ1を前提としても、2020年2月には、いくつかの裁判所で試験的に実施されるという話であり、機具の良し悪しも含めて、模擬裁はやっておいた方がずっと良い(むろん、全部の事件で試験的に実施するのは裁判所にとっても難しいので、避けていれば、当分は大丈夫のような気がするが、何時かは来ることのように思う。)。

 3月7日(木曜日) 午前中は事務所ですごし、午後は裁判所での弁論準備が1件。鑑定内容を詰めるということで、裁判所が鑑定人に示す事件の概要をどの程度書くのか、などが問題となった。結構細かい検討などがありそうで、法律家はやはりこういうことに細かいということを再認識した気がする。午後は、結構重めの法律相談。理論的な問題よりも、そのことを前提として、どこまで相手に対してサービスすることが相当かという問題。いつもあるパターンの問題だが、当然だが相手によって回答内容が違ってくるので、どういう相手なのかの見極めが大きな問題となる。

 3月8日(金曜日) 今日は、午後から労働委員会があるため、日弁連の民事司法改革総合推進本部の会合には出席できなかった。労働委員会は、公益委員会議が、1時間びっちりの会議で、その後の総会も1時間となり、まそれなりにきちんとした会議になっていると思う。今日は、夕方から会合があり、早めに事務所を出ることで、今週は終了。確定申告をしなければと思う。

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2019年3月 2日 土曜日

今週の1週間(2月25日から3月1日)

 2月25日(月曜日)午前中は、いつもの月曜日。このところ、朝のパソコンの立ち上がりが遅く(朝が寒いからだと言っているが、古くなったということだろう。)、しかもスカイプとかチィームズとかも立ち上がるのでまめに消すために結構大変である。午前中はいつものようにメールで返事ができるところには返事をして、検察庁へ行き、開示された記録の閲覧に行く。昼はロータリーに行き、その後、弁護士会へ。日弁連の民事裁判委員会のテレビ会議へ出席。新しい会館へは初めて入ることになる。会館入口がきれいになり、弁護士会事務局は見通せなくなったのは、少し残念。来週には正式のお披露目会があるので、その際にしっかり見学をさせてもらうことにして、今日は委員会に集中する。5時に終了したが、その後は、現在、日弁連、法務省、最高裁で協議している「証拠・情報収集手段の拡充」についてのバックアップチームとなる部会にも出席(当然、これもテレビ会議)。「日弁連70年史」にこの60年から70年の間(2009年から2018年)での民事訴訟関係のトピックについて書かせてもらったが、その中で、この3者協議への期待についても記述している関係から、この協議の場が、この次の民事訴訟法の改正につながることをとても期待している(「70年史」では、法改正の立法事実の有無について、例えば提訴前の当事者照会などの利用が少ないので改正の立法事実がないのではないか、という考えに対して、利用が少ないのは、需要が無いのではなくて、制度(立法)の作り方がまずいということを示していると見るべきだ、と書いてしまったので、是非とも、しっかり取り組んで欲しいと思う(現在、議論は、情報へのアクセス手段の確保という観点から、現行法では制度がないため、情報収集をあきらめざるを得ない場合(取扱い例)の収集という方向で動いている。)。
 この後、事務所に戻り、少し作業をする。

 2月26日(火曜日) 今日は、比較的余裕のある日。3月1日にある刑事事件の審理のための接見に警察署へ。被告人質問とその後の弁論要旨の作成のためにのもの。事務所に戻り、弁論要旨の作成にかかる。個人的には事実関係を争わない事件でも3頁程度のものを作成するのが一般的だが、最近は、裁判所も短いものを求めているようである(個人的には、あまり短いものはどうかと思っている。私が登録したばかりの30年ほど前は、当時はワープロも無かったためか、手書きだったり、書面を作成しなかった弁護人もいたように記憶している。)。ある程度、弁論要旨も書いてみないと、自分が被告人の特性をつかみ切れているのかどうかが分からない(無論、弁護士に被告人の全てが分かるなどということはない。)。そこで、多少想像しながら、書けそうなところを書き、それに合う答を引き出せるような被告人質問の内容を考えることになる。ある程度のイメージしかつかめず、今日は早めに終わりにしてジムに行くことにする。

 2月27日(水曜日)午前中は先週末に判決が出された事件について、当事者に来てもらい、判決の内容を理解してもらうとともに、控訴するかどうかの話し合いをする。交通事故の事件で弁護士費用特約があるため、控訴は必至となる。午後は、いくつかの作業をした後に、もう1件の刑事事件のために拘置所へ接見に行く。拘置所の待合室は弁護士で結構いっぱいだったが、思ったよりスムーズに接見ができた。その後、事務所で少し作業をして今日はおしまい。このところ、アルテガ・イ・ガゼットの「大衆の反逆」を読もうとしているが、行き帰りの電車の中だけなので進まない(というより、同じ個所を何度も読み直すことになっている)。

 2月28日 (木曜日)朝は歯医者さんへ。その後、事務所でまじめに作業をする。ロータリー関係の作業が残っていたため、そちらの書面つくりをする。結構、色々な書面を作る必要があり、かなり時間がかかる。それから明日の刑事事件のための弁論要旨をもう一度作り直す。それに、退職関係での相談を受ける。29年改正民法の雇用の箇所の説明について資料を調べることになる。雇用関係の終了に関する規定を読み直す。新版注釈民法の山川教授が書かれている部分を読み直すが、結構難しい。年俸制についてのもう少し検討する必要がありそうである(年俸制と言いながら、給与が単に12分割されるだけとなっている場合はやはり年俸制とはいえないであろう。)。
 明日から3月。2月28日の次の2月29日のはずなのだが、3月1日になってしまう。

 3月1日(金曜日) 午前中は、刑事裁判。関係者の名前秘匿事件だったので、被告人質問の際には気を使う。被告人にも最初にその点を注意するように伝えて質問をしたが、その点は、被告人も意識していたようで、問題となるような証言は出なかった。1時間程度の時間で何とか終了。昨日の分の内容証明を発送する。午後、来週水曜日が初回の事件の答弁書を受領する。予想された内容だったが、何もしないでこのまま初回期日を迎えると、裁判所からは、反論を次回までにといわれそうなので、早めに反論の準備書面を作成することにする(前日の火曜日までには提出したい。これにより、1回分の期日を短くすることができるはずである。)。
 ということで、今週はおしまい。

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