弁護士ブログ(日々の出来事)

2016年8月27日 土曜日

今週の1週間(8月22日から26日)

 8月22日(月曜日) 今日は、午後に、建築事件で、建築現場へ行く。1階が店舗、2階が事務所という木造建物である。当方の依頼者は建築会社であり、注文主が、引渡し前に建物を見て、店舗部分などにやり直しを求めた箇所ががあり、その箇所の手直しが無い限り受け取らないと主張した事件。建築会社も一部の手直しをする予定だったが、その手直し工事が適切なのかどうか、建物の基礎自体がおかしいのではないかということで、専門家に見てもらうまでは、手直し工事を拒否している事件である。店舗部分の内装が、これではだめだという主張も強く、引渡し前の手直し工事もその内容でよいのかおづかわからないとされ、内装の一部については、イメージと違うというような話もあって、工事にも入れず、引渡しもできないということで、結局、専門家n位見てもらうことになった。福岡県設計事務所協会の理事2名に立ち会ってもらうことになった。現地では、施主が問題としていた構造には問題が無く、工事の一部にはやり直しが必要な個所があること、当方が提案している手直し工事の内容で問題がないことが分かったが、店舗という観点からすれば、問題があるとされた箇所が指摘された。工事は設計図面通りにできているが、店舗tであるということを考えると、設計段階で、施主の希望をより配慮して説明さいておれば問題にならなかったと思われるという箇所である。設計の際により注意して希望を聞いておいた方がよかったという箇所であるが、法律上は設計上の瑕疵といえるかという問題となる(図面通り工事ができているのであれば、工事での瑕疵とはならない。)。建築会社とすると、工事が図面通りできているのなら、手直し部分の工事が終われば、引渡しを求め、図面にない内装工事や器具の設置の場合は追加工事になってその費用は請求できると理解しているが、設計上の瑕疵ということになれば、少し複雑になるかもしれない(この場合は、契約内容の確定という問題も生じてくる。)。
 ただ、中立的な専門家を最初から入れるというのは、意味があったと思われる(現地に来てもらって、瑕疵の有無(瑕疵も引き渡し後に初めて問題となるもので、今回のように引渡し前に手直し工事を建築会社側で終了させれば問題は残らなくなる。)や工事の相当性を判断してもらい、注文者に基礎工事に欠陥があるなどといった無用な不信感を与えなくてよいという点でのメリットは大きい。他面、調停などと違い、費用の観点から、何度も設計士事務所に立ち会ってもらうこともできないので、1回の立会でかなり詰めたところまで話をまとめる必要があり、事前の準備にかなり手間を要するように思う。
 今日は、RCクラブの納涼会で、博多湾内を1周する。のんびりできてよかった(ただし、そんなに涼しくはない。

 8月23日(火曜日) 今日も暑い一日となる。事務所での作業。午前中は、昨日の現場立会いでの問題点や検討すべき点をもう一度検討。それとは別の内容証明書を作成。今日から新しい事務員さんが入所。暑い中なので、大変だと思うが、楽しく働いてもらいたいと思う。刑事の高裁への控訴趣旨書の提出や、控訴審での書証(示談書など)の提出となるので、検察庁への事前開示などをしてもらう。午後はこのほか相談が1件。そのほかは、だんだん迫ってきた司法シンポの準備作業も進める(実際は、もう少し、関係者との打ち合わせが必要になる。)。明日が早いので、今日は早めに切り上げて、ジムに向かう。

 8月23日(水曜日) 7時代の新幹線で大津に向かう。このところ、東京へ行くことは多いが、関西へは久しぶりとなる。滋賀県へは、通り過ぎることはあっても、そこを目的地とすることはなかったように思う。大津の町は初めてである。裁判は午後からなので、まず、瀬田の唐橋へ。橋の上からボートの練習が見えた。さすがは東レの町である。その後、京阪電車で三井寺駅まで。三井寺を見学。その後、裁判所へ。裁判所は滋賀県庁の近くにある。滋賀県庁の建物は立派だったが、その一帯には、商店街がないというか、店がないのにびっくり。法廷の始まる前に、大津地裁に行って同期同クラスだったYさんに会う。原発裁判で有名になった彼である。日弁連の民事裁判委員会の前委員長としては、彼が考える判断の物差しが事前に双方にはっきり示されていて、双方がそれについて主張をしたうえでの判断かどうかに興味があったので、その点を尋ねたが、その点は、はっきり関電側にも伝えているということだった。彼とは5分の立ち話で終わり、大津家裁へ。せっかくこちらから本人を連れて大津家裁まできたということで、しっかり2時間の弁論準備期日となる。4時に大津の駅を出る。

 8月24日(木曜日) 今日は、午前中の飛行機で羽田へ。日弁連の司法シンポ委員会の正副事務局会議へ出る。8月ということで、飛行機は満席(帰りも同じく満席)。11月5日のシンポ当日のシナリオつくりなどの打ち合わせとなる。結構、詰まっている感じである。とりあえず、やるべき事項とその期限を再度確認する。9月5日には、また上京することになっているが、それまでにどこまで詰められるだろうか、多少不安も残る。

 8月25日(金曜日) 午前中は、結構難しい相談。午後は、民事再生事件での打ち合わせ。その後、刑事事件の打ち合わせ。比較的淡々と終わった一日だった。明日は当番弁護士の担当となっているので、事務所にでるということで、今日は早めに帰り、ジムに行くことにする。






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2016年8月19日 金曜日

今週の1週間(8月17日から19日)

 8月17日(水曜日) お盆明けは、今日から(と言いつつ。昨日は少しだけ事務所で作業をした。)。今日から修習生のホーム事務所修習が始まる(実際は金曜日までの3日間で終わる。どうも9月の最後に2日間の修習があるようである。)。休み明けの作業がやはり少しあって、午前中は、民事事件の電話会議。証人調べも終わって弁論終結後の和解期日。お盆休みをはさんでいたので、実質的に協議をする時間がなく、もう一度期日を設けるように裁判所に依頼する。来週大津家裁までいかなければならない事件があり、陳述書を作成しなければならなかったが、時間がかかってしまい。ようやく完成する。午後は、刑事の控訴趣意書の作成に時間がとられる。それと午前中の和解の件で依頼者と話をして、当方からの提案を裁判所に伝えて、裁判所から相手方を説得するように段取りを進める。
 夕方からRCの会合があって、結局、控訴趣意書は不完全なままで終わる。RCの会合では、会長の選任方法が議題となった。私の所属するクラブは、選挙で会長を選んでいる珍しいクラブである(福岡市内では当クラブだけである。)。ただやりたいと立候補する人はおらず、結局、だれGふさわしいかを選挙するという推薦されえるべき人を選ぶというような選挙とはかなり異なる制度となっている(そうやって選ばれた3人の中から協議で最適な人を選考委員会で選んで選ばれた人に会長就任を了承してもらうというかなり変な決め方になっている。ただ、このやり方の方が、会員内に被推薦者の会長就任を支持する人が多数いるという点から被推薦者を説得しやすいこと、どこか知らないところで会長が選ばれているというようなことが無く民主的な基礎が保たれていること、またこれら経緯からその人の会長就任後に会員の協力を得やすい、といった長所があるように思う。

 8月18日(木曜日) このところの暑さで、仕事がはかどらりそうもない。そこで、午前中は、修習生を連れて拘置所へ接見に行くことにする。量刑不当とする控訴事件の被告人であり、原審後に行った賠償の事実と雇用してよいという人のそれを示す上申書が完成したことを伝え、それを中心とする控訴審dねお被告人質問の構成を話す。原審の弁護人は質問には簡潔に答えるようにということを強調したようであるが、素人に簡潔に話すように求めるのはどうやれば良いのかわからないはうで、少し無理な注文のように思う。私は、被告人が、裁判所にきちんと伝わるように説明するという点が重要だと思っているので、きちんと自分の言葉で伝わるように、どうやったら、うまく伝えられるか考えておい欲しい、と被告人には伝えることが多い。午後は、事務所で、いよいよ迫ってきた司法シンポの関係での作業をする。シンポでの基調報告書のゲラがあがったので、その関係でのチエックを行うとともに、シンポ当日の私の担当部分のシナリオの骨子を検討する。今日は、夕方から博多座でのミュージカル「エリザベート」を見に行く。福岡出身の井上芳雄君が出る方を選ぶ。どんなミュージカルも同じ旋律(メインテーマ)に色々な歌詞を乗せて出演者が同じ旋律を繰り返して謳うので、会場を出るときには、やはりすっかり洗脳されて(そのま旋律が刷り込まれて)、いて、それをくちずさんでしまう(自分でもなんと単純なんだろうと思う。)。長生きをしすぎたオーストリア」ハンガリー帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ2世の妻で無政府主義者にこらされたエリザベートの人生を描いたミュージカルだったが、井上芳雄君に人気があるのが納得できたよるだった。。

 8月19日(金曜日) 午前中は、来週の月曜日に建築瑕疵の主張がされている不動産を見に行くことから、そのために真面目に設計図面などを検討する時間に充てる。当方は建築会社側で、施主側から受け取れないという話があり、施主側の弁護士から、調停や裁判前に中立的な専門家を入れて裁定してもらおうという話があったため、福岡県建築事務所協会加盟の設計士に現場立会いをお願いすうrことになったものである。店舗なので、お客さんがいるところの照度(明るさ)が足りないというような内容を含むものであって、設計図書との食い違い濃霧などの問題があるように思う。結局、設計士に何度も来てもらうということは考えられないので、一度の現地調査でどこまでやらなければいけないのか、改めて考えると結構難しいところがあることが分かる。午後は、再生の認可決定後の民事再生事件に関する打ち合わせを行う。資産の買受を考える事業社もいるようであり、現状の説明をすうr。
 5時前に、17日の事件で最終的に和解が成立する。この事件は、途中で裁判官が転勤のため交替した事件で、前の裁判官と後の裁判官とで争点に関する理解が異なっていたようであり(それが分かったのは、人証調べ終了後であり、弁論終結後の裁判所からの和解案の提示の時期だった。)、結局、争点整理が十分に行われなかった点が問題として残ったと思う事件だった。代表取締役の権限濫用事案で、代表取締役の権限濫用行為(背任行為)は認定できるが、相手方の悪意または過失が認められないというものであり、悪意や過失を構成する具体的な事実についての認識が、裁判所と当方とかなり食い違っていたことがわかった。悪意や過失の対象となる具体的な事実がなないか裁判所と代理人間に共通の認識が無ければ、証人調べの対象がはっきりせず、それでは争点整理が行われていないことと同じだと思うが、その点での認識が交替後の裁判官と違っていたようであり、しかも電話会議だったので、その点を口頭の議論により確認することができなかった点が失敗だった。これ以上は、内容にかかわることなので、これ以上書く気はない。ただ、電話会議での和解成立後、裁判所には、この事件の争点整理が失敗だったと思うという点ははっきり伝えた(そのやり取りをそばで聞いていた修習生は、「弁護士がそういうことを裁判所にいうのですね。」と妙に感心していたが、争点整理のやり方が問題であるという点は、きちんと伝えておかないと、別の事件でも同じようにやられると困ると思うし、その裁判官のためにも、よくないと思うので、はっきり伝えた旨を修習生には説明した。
 そんなこんなで、今日は早めに終わりにして、ジムに行くことにする。


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2016年8月16日 火曜日

今週の1週間(8月8日から10日)

 8月8日(月曜日)このブログは8月16日に書いている。通常は、毎週金曜日の夜に自宅のパソコンで作成しているのだが、自宅のパソコンがwindows7のためか、explorer11にハイジャック(?)され、検索エンジンが使えず、お気に入りに登録していたブログのページに到達できず、結局、この事務所のパソコンで作らざるを得なくなっている。途中でお盆休みを挟んでいることなどの事情から、先週のことをほとんど忘れている。とにかく、午前中は、相談が1件あり、そのほかに裁判所で和解が一つ成立。
 昼はRCへ行き、その後は労働委員会へ、今日は、総会はなく、公益委員会だけだが、命令書を作成することとなった事件についての労使双方の参与委員の意見陳述がされる。労使の意見は結論部分で対立したものとなった。
 そのほかの時間は、司法シンポの基調報告書の担当部分の手直し。それにシンポ当日のシナリオ案の検討。シンポに報告者として登場する東京の弁護士と電話で少し打ち合わせをする。たまたま同期の弁護士だったので、少し難しいお願いまでしてしまう。

 8月9日(火曜日) 午前中に相談が2件。その後は、昨日に続いて司法シンポに関する作業を行う。基調報告書で、他の人の執筆部分で気になる個所について、少し意見を書いてみる。基調報告書の最終的な手直しが8月末ということであり、どうしても気になる箇所がいくつかある。それに応じてシナリオの基本構想(盛り込む内容)をどうするのか、きっと細かいことなので、個人の感覚もあり、最終的に詰めるにはいくつもの問題が出て来そうな気がする。
 その以外には、民事再生事件での監督委員に対する報告書などのいくつかの作業を行うことで今日は終わりにする。

 8月10日(水曜日) 今日は、お盆休み前の貴重な1日となる。昨日少し準備した家事事件の陳述書の作成にとりかかる。あまり長いものを作るつもりはないが、どのような味付けとするのか、なかなか考えがまとまらないままだったが、やはり簡潔なものとすることに決める。それが書き始めるが途中までで終わる。
 明日は「山の日」でお休み、12日はお盆休みで休日としたため、今週は、これで終わりとなる。 



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2016年8月 6日 土曜日

今週の1週間(8月1日から5日)

 8月1日(月曜日) 午前中は労働委員会の担当審査事件の調査期日(民事しあ版での弁論準備期日のようなもの)。労働委員会dの審査事件は、行政処分を行うことになるが、その判断の過程には民事訴訟の手続きが強く投影されている。りう。我々のような弁護士出身の委員からするとその方が慣れている。ただ、不当労働行為の成否という観点から過去の事実を確定させて、それに対する判断という作業になるが、労働問題は、必ずしも不当労働行為(組合との関係での問題であり、それ以外の雇用や労働条件についての問題があっても、組合との関係で問題とならない限り、労働委員会では判断できない(問題とできない)。双方への疑問点をぶつけて、審査を担当する委員として、争点として取り上げる内容を示し、それに関する主張と証拠の提出を求め、次々回位での尋問期日まで決める。
 午後は、RCへ行って、その後、事務所でj意見についての打ち合わせを時間をかけて行う。会計処理に関する問題で、何度聞いても事実関係が想定できず、具体的なイメージができないまま終了。改めて検討することにする。ということで、今日は終了。

 8月2日(火曜日) 午前中は、来客が2件(1件は交通事故)。日弁連の司法シンポの関係での資料読みを少しする。午後は、相談が2件あり、その後法廷が2件。1件は30分かけてしっかり弁論準備を行う。弁論準備でのフリーディスカッション(当該裁判官の発言)なので、裁判官が争点と考えているような点が、ディスカッションの中で少し明らかにされたように思う。その内容は訴え提起前に、その点をどう考えるのか少し検討していた内容だったので、やはり裁判所もその点を気にするのかと思った(事前の検討では、構成の問題であり、事実の問題ではないので、大きな問題とはならないだろうと考えている。)。それでも、口頭での議論なので、言い方など結構気を使う(裁判所を言い負かすということはなく、こちらの考えを納得ないしは理解して貰うという程度にとどまる。)。その後は、いくつか作業をして、今日は今日はジムに行くことにする。

 8月3日(水曜日) 今日は、午後4時からの法律相談センターでの法律相談までに時間があるので、事務所での作業に集中。控訴審での国選の刑事の記録を読み、被害弁償の追加の話があったので、被害者への手紙や示談書や執行猶予を希望しているので確保された就職先の代表者の上申書の作成などを作業(やはり初対面なので文章には気を使う。)。午後は、相談が1件。遺産分割に関する相談で土地の評価の問題。その後、法律相談センターでの相談。このところ、法律相談センターでの相談件数が減っているということだったが、3件あってよかった。

 8月4日(木曜日) 今日も、事務所での作業に集中する。離婚事件での陳述書の作成に取り掛かる。ついつい後回しにしていたが、8月下旬の証人調べなのでお盆休みを考えると早く始めなければならない。それでも書き始めるとどの程度でまとめるのかかもう一度考えなおす必要があることに気が付く。また、日弁連の司法シンポの件で、先日、事務局に問い合わせたら、シンポ当日の準備などでやるべき作業が相当残っていることが理解できた(頭の片隅には少しやらなければならない作業が残っているという感覚的な理解にとどまっていた。)。日弁連の関係では、基調報告書などで他の執筆者の文章に手を入れることにもなるので、やはり気を使う(どうしても、手を入れる必要がある場合がある。)。
 夕方、控訴審の刑事被告人からの被害弁償に充てる分を預かる。

 8月5日(金曜日) 今日は、日弁連の司法シンポ運営委員会の出席のため8時の飛行機で東京に向かう。その後5時過ぎまで日弁連会館で会議。基調報告書の内容を概ね確定させ、当日のパネルディスカッションの打ち合わせなどの進行の打ち合わせとなる。シンポ本番まであと3ヶ月となっている。1ヶ月前までに準備を終わらせる必要があるので、これからが大変である。
夏休み、金曜日ということもあって、行き帰りも飛行機は満席だった。福岡へ帰る飛行機が、福岡空港への到着20分前に福岡空港でバードストライキ(鳥との衝突)があって、空港での離着陸がしばらく禁止され、飛行機は海上で例の8の字旋回をしてしばらく待機することになった。待たされるうちに、バードストライキというのは、鳥が福岡空港前で多数集まってピケを張っているという意味ではないかとなどとつまらないことを思ってしまった。ただ、8の字旋回中に、別の飛行機が反対方向に旋回しているのが見られた。実は、これまで飛行機をかなり利用しているが、空中を飛んでいるときに他の飛行機が飛んでいるのを見たことはなかったので(衝突防止のため当然である。)、近くでそれが見られたのはラッキーだった(やはりきれいなものである。)。帰りは遅れたが、これで今週もおしまいである。




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