弁護士ブログ(日々の出来事)

2020年10月31日 土曜日

今週の1週間(10月26日から30日)

 10月26日(月曜日) もう、10月も最後の週になってしまった。それでも、福岡はこのところ、暑いとは言わないが23度くらいと昼間はさわやかなと言えそうな日が続いている(秋風がさわやかというのは、少し変な言い回しだが、そういう感じである。)。ただ、朝晩は急に寒くなる(寒いとまでは言えないが、10度違えばそういう感じになる。)。
 ということで、今日もさわやかな感じのに一日になる。午前中は、結構バタバタとする。メールでの送金アプリの意味を理解するのに時間が掛る。送金コストを下げるためのポイントでの支払いや個人間での支払いをポイントでする場合で、銀行の預金口座から支払用アプリへの払い出しがされる場合に、誰宛ての支払になるのか、その点は、何を見れば分かるのかがよく分からない。しかも、アプリ毎に違いがあるのは分かるが、本当にどこが違うのかがよく分からない。各アプリのホームページを見ても書かれている内容が、残念ながら、日本語としては分からないでもないが、やはり実際に使ってういないので良くは分からない、などと言っているため、結局、ネットサーフィン(今でも使われている言葉かどうか分からない。いまなら、ごく普通にネット検索で十分だろう)で、時間ばかりかかってしまい、あまり理解が深まらないまま終わる。午後2時から日弁連の司法シンポ第1部会会議(Zoom会議)に参加する。
 夕方からロータリーの夜間例会(2020年になって初めての夜間の例会、つまり飲食を伴う会食)ということになる。広めの会場で、丸テーブルを利用するが、一つのテーブルでの人数を5人に制限しての会合となる。そのうえ、時間も1時間30分で終了。ウイズコロナ時代の会合のスタンダードなやり方(会場のホテル主導なのでそうだろうと思う)でのものとなる。このため8時には終了で、2次会もないので、いつもとそれほど変わらない帰宅となる。

 10月27日(火曜日) 少し、調べもののための一日となった。一般社団法人の理事などの機関について調べる。株会社ではないので、取締役についての定款の規程などとはある程度違うところがあり、標準的な定款を前提に、どういう定款なら問題がないかなどを検討する。手続規程だが、法人の種類により違いが生じることも考えられるようで結構難しい(定款のの文言の理解が当該法人の一般的な性格からどう理解すべきかが、定款の各文言の相互に少し理解が難しところがある。)。
 午後からは、少し別の事件。パワハラ事件での相談。雇用主(株式会社)として、懲戒処分を行う場合の相談。処分対象行為の特定の問題など、処分を定款に定めるようにするのは、結構難しい、と言うことを説明する。

 10月28日(水曜日) 今日は少しカゼ気味である。カゼの一般的な症状の鼻水が出そうで(セキはない)、朝の発熱は無かったがまずいなと言った感じである(原因は一日での寒暖差だと思う)。このまま発熱して、病院に行ったら、発熱外来へ行かされて(インフルエンザのワクチン注射は先週終わっている)、コロナの疑いなど調査されるのか、などと思ってしまう。午前中、少し熱が出てきたように思ったが、その後は、そうでもなく夕方には全く問題がなくなった(熱も完全に平熱に戻った)。例年ならカゼ気味の一日ということで終わるが(今回はそういうケース)、もし、これがこれが2日も続くと、今年は却ってこそこそと隠してしまいそう(病院にもいかず)で、すごく困ることになりそうである(あと半年は続く)。
 昨日のパワハラ事件の資料を検討するが、夜間のメールでの指示内容の問題のため、内容自体は客観的に把握できるが、メールの内容の言葉ジリではなく、そのメールの全体の内容や、前後のメールとの関係なども含めた判断が必要となるので、判断が難しい。しかもこういうことは、一定の期間続くので、対象となる行為をどの程度のものとするのかも、難しいところがある。

 10月29日(木曜日) 午前中は、結構忙しかった。午後は、明日の刑事事件の準備をする。国選事件で、職安法違反事件のため法定合議事件となっている。自白事件なので、初回で結審の予定である。相被告人のいる共犯事件で、そちらは、私選弁護人が付いているため、なんとなくお任せするというような感じなっている(もちろん、それぞれの被告人で言うべきことに違いはあると思うので、弁護人同士では、大まかな対応での情報交換はするが、それ以上の打ち合わせはしない。)。
 職安法違反の関係では、併加される罰金の額の問題があるので、利益の点を検察官がどの程度のものと考えているのか、その点が気になる。記録を読み返すと、自白事件の割には、検面調書の数が多くて、利益配分に関しての追加のものが2,3通ある。この事件では金額は大きくないことから、若い検事がその点の調書を取り忘れたのかとも思い、少し微笑ましい(変な表現である。)。
 今日は、鼻水もなく、熱も平熱で、体調的には全く問題がないので、ジムに行く。
 
 10月30日(金曜日) 午前中は、刑事の法廷のため、朝は直接裁判所に向かう。9時から打ち合わせをして(被告人は保釈されており、情状証人との尋問の打ち合わせ)、10時からの法廷に向かう。
 こちらは、相被告人の立場なので、もう一人の弁護人に先に進めてもらい、情状証人、被告人にも、相被告人の情状証人の尋問の様子を見て同じようにして欲しい、と話しておいたので、そういう進行になった。ただ、尋問となると、情状証人(内妻)は、きちんと被告人を監督できるような態勢や、被告人の現在の状況について、どの程度具体的な内容を証言できるかの点で当然違いが生じる(さらに、社会内での今後の生活がどれほど具体的に考えられているのかは、裁判所が安心して執行猶予付き判決を出せるか、という問題にもかかわるので、弁護人として、裁判所に、その点は家族がきちんと考えているといった点をアピールしてあげる必要があると思っている。)。
 被告人尋問でも、後の被告人の方が有利である。相被告人に対する検察官の尋問が、職安法違反事件で、労働者を搾取しているという点についての被告人の認識の有無を尋ねるものであり、裁判所の補充尋問も、今後の関係者(分かりやすく言えば、反社会的勢力)との付き合い方についての質問だった。そうすると、こちらの被告人については、相被告人に対する依存関係の存在について認識しており、それを排除すること(それを使って間接的に反社会的勢力との関係を排除すること)、また、職安法違反の行為についても、先の検察官の相被告人に対する補充尋問の意味を理解したかどうかを確認する質問を入れることになった。
 そういうことで、午前中の刑事事件は終了した(やはり、尋問2人、弁論までやると少し疲れる。)。
 午後は、長い打ち合わせ(4時間)で終了。結構疲れた。ということで、今週は終了。
 そう言えば、TVはこのところアメリカ大統領選挙の件で持ち切りだが、選挙が法廷で争われることになりそうだという話が持ち切りである。州により郵便投票の開票を途中で打ち切ることがあるという話が出ている。選挙権の平等は、日本国憲法では、参政権として国民の基本的人権とされており、その人権の保護の点で、1票の平等が何度も最高裁で争われている(1票の格差の問題である。)。2倍までのが格差の限界などということが、アメリカの裁判例を引きながら言われている。そうすると、開票を途中で打ち切るなどということは、当然投票権の侵害となるというのが、普通の感覚だと思うが、その辺りはどういう感覚なのか、もう一つ分からない(もしかすると、投票権の保護と民主主義との関係での理解で微妙に違いがあるのかもしれない。選挙権は、あくまで多数意志を判定する手段にとどまり、多数意志が認定されるのであれば、それで足りると考えるのかもしれない。)。


投稿者 あさひ共同法律事務所

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