弁護士ブログ(日々の出来事)

2020年4月 4日 土曜日

今週の1週間(3月30日から4月3日)

 3月30日(月曜日) 世間は、新型コロナウイルスの件で持ち切りだし、そういう話しか、話題にならない。東京と違って、先週土曜日が暖かく、今週後半は絶好のお花見日和になりそうである。福岡でも、花見で、宴会は禁止(自粛か)になったが、歩いて桜をめでるんは良いということのようだ(正直に言えば、外を歩くのなら、話題の三つの密とは関係が無いように思う。まあ、3つの密は要件ではなく、どれかが欠ければコロナウイルスに感染しないというものではないかもしれない。)。「自粛」という言葉と「自粛要請」という言葉には大きな違いがあるが、要請を受けて、自ら三つの「密」には近づかないよう、また他の人を巻き込まないように自らの行動を「自粛」するという意味で理解しないと、とても窮屈な話になりそうである。
 ということで、今日も事務所内の作業になる。裁判所は移動の時期で裁判の期日が入ることが少ないので、我々も結構時間の余裕がある。何となく、記録の整理などで終わってしまった一日だった。

 3月31日(火曜日) 今日で2019年度は終わる。今年になって最後の3か月は新型コロナの問題で追われてあわただしかった。コロナの問題は、終わってもいないどころか、まだ相当長い期間続きそうに思う。マスコミが今日の発症者の数を発表することで、まるで営業日報を聞かされるよう思い、逆にいつになったら国内で3000人になるのか、など不謹慎な予測をするようになり、興奮状態にあるように思う。そういう私もついついその数字が気になってしまう。
 ただ、それも、身近に発症者を知らないからで、見えないウイルスの恐怖を感じるというより、見えないものにおびえるな、というような妙な安心感で対応しているような気がする。考えてみれば、ゴジラは口から放射能の吐く怪獣なのだが、小さいころは、放射能の恐ろしさを感じることができず、ゴジラが放射能の吐くシーンを見ても、ゴジラがなにか怒って叫んでいるといった程度しか感じなかった(見えない放射能に対する恐怖は分からなかった。映画では途中から放射能に色を付けるようになったことで、恐ろしさを表現するようになったと思う。)。
 見えないものに対する感覚は、一方では、繊細な心にしか感じられない(例えば、伝統や微妙な感覚により生じる感受性)が、他方で、幽霊などに対する理由のない恐怖心(あるいは権威に対する無理由の追従も)など、理性の対極にあるもので乗り越えないといけないものでもあった。そのた目、その本質を見つけるさいには、しっかり目を開けて恐怖心を振り払うということが必要だし、若い人(精神)にはそれが必要だと考えられてきたように思う。ところが、コロナウイルスに対しては、見えないものに対する正しく恐れる力が必要だということであり、やはり結構難しい。等と考えている。

 4月1日(水曜日)雨が強く、結構ブルーな新年度の始まりとなった。事務所に行ったら、新年度の弁護士会の委員の選任通知が来ていた。従来と同じ、福岡県弁護士会では民事裁判員会、IT化検討WG、九弁連では、民事に関する連絡協議会といったところに、新しく懲戒委員会委員に選任された。それまで予備委員で特にやることがなかったが、正式な委員になると大変なようである。弁護士会の会規を見ると、弁護士会員11名、裁判所、検察官各3な、学識経験者4名の計21名で構成される。もちろん、内容は非公開である。
 せっせと今やれる作業(たまっていた書面の作成や完了した事件の記録の整理)を行う。

 4月2日(木曜日)昨日は、帰りに利用している西鉄電車に事故があり、新年度早々なのに、という気持ちになったが、今日は朝、人身事故でまた遅れることになった。私が利用するのは8時台で、事故から2時間以上が経過していたが結構遅れた。途中の駅での混乱や混雑が予想されたが、コロナウイルスのせいで学校がなく、中学生や高校生がおらず、テレワークなどが進んだためか、そんなには混まなかった(というより、最近は電車が混まないという自覚はあったが、朝の通勤時間帯での事故の影響があってもこの程度かというのは少し驚きだった。
 このところ、コロナウイルスの課題ばかりだが、これに罹って治った著名人が、とコロナウイルスにり患して申し訳ないと話していた。発言の趣旨が、隔離されたため、部下や組織の人に迷惑をかけた点を謝っているなら理解ができるが、コロナウイルスに罹ったこと自体を謝っているとしたら、それは違うだろうと思う(もう、現在の時点では、だれが感染者なのかは分からない。自覚症状のない陰性の人が多くいるのだから、そういう人と接触したことで発症したことを謝るのは無理であろうし、社会がそういうことを求めてはいけないと思う。)。
 
 4月3日(金曜日)当事務所で入るビルの別の階の会社の従業員がコロナウイルスを発症したという連絡が入った。そのため、昨日夜、各階の廊下、洗面所などの共用部分については消毒したとのこと、また、対象者は先週の発熱後、自宅待機となり、4月1日の検査で陽性が確認されたということで、濃厚接触者とされる人には症状が出ていないということだった。当然だが、雇用主には、従業員に対する安全配慮義務がある。具体的にどのような段階に達したら、どのようにするかを早急に決めておく必要がある。まあ、このため、今日予定されていたお花見昼食会は中止になった。残念だが仕方がない。ということで今週は終わる。


 



投稿者 あさひ共同法律事務所

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