弁護士ブログ(日々の出来事)

2018年2月10日 土曜日

今週の1週間(2月5日から9日)

 今週は、やはりとても寒い1週間(数年に一度の寒さ)
 2月5日(月曜日) 朝一番に、9時に博多臨港署へ接見に行く(空いている)。7日が勾留の20日満期。先週1日に検事調べがある予定ということを聞いていたので、その結果も聞きたいと思っていた。共犯者の多い交通事故での保険金詐欺事件なので、どこまできちんと検面調書が作られているかがポイントになる。先週の検事調べで10枚以上の調書が作成されたということなので、一応事件についての調書は出来上がったということのようである。問題は、追起訴の有無である。警察・検察は、勾留満期までには起訴するために急いで事件を処理使用とがんばるが、その後の余罪捜査はのんびりしており、このため、初回期日までに追起訴が間に合わず、保釈の請求もやりにくい(余罪捜査の必要性は、保釈を認めにくい合理的な理由になるようだ。)。
 事務所に戻って少し事務処理をして、昼はRCへ。早退して労働委員会へ。今日は2時からあっせんがあった。昨年秋からの新任の委員の研修も含めて6人体制で事件に臨む。事前の労使双方との打ち合わせで、おおむね方針は労使と一致した(事前の調査で概ね事実面での双方の主張に隔たりがないことが分かっていた。そうなると、双方に対する説得という話となり、公益委員で概ね妥協点を示して労使双方の委員にそれぞれを説得してもらう。少し時間がかかったが、1回の期日であっせんが成立した。双方の当事者がほぼ決着点を予測していたこともあって、無事に終わってよかった。
 夕方からは、RCの会合(新規に入会された方との懇談会)に出る。明日から寒そうなので、早めに終わりにする。

 2月6日(火曜日) 自宅近くでは雪が積もっており、しかも降ってもいたので、駅まで行くのが結構苦労する(寡黙になって歩くしかない。)。付近の学校への登校時になっていて、制服の革靴を履いていて滑って転ぶ高校生が結構でる。運動靴で登下校して、学校で革靴に履き替えれば良いのに思うが、どうなのだろうか。
 今日は、この寒い中、午後から高齢(80歳)の証人の証人尋問が予定されていた。裁判所は、法廷も暖房が入っていて暑いくらいだった。当方の証人で、事前に陳述書(10枚)を出していたが、高齢のため、かなり詳しいものにしていたが、証人は陳述書の内容に新たな事実を加えて具体的な話をしており、尋問としてはかなり良かったと思う。詳細な陳述書を作セ氏ていたが、主尋問35分くらいを要した(高齢者はどうしても自分の話したいことを話すということになるため、質問されている事項から離れないように引き戻す質問をするために時間がかかり気味になる。)。なお、高齢者の場合、ある程度、自身の答えるタイミングに合うように質問をして、フランクな気持ちで話してもらうという拝領が不可欠である(もともと高齢者が故意にうそをつくということは少なく-その代り記憶が不正確になっている場合も多い-うまく、話しやすい環境を作ればやりやすいこともある。)。
 尋問はやはり結構疲れるが、明日も今日に続いて寒そうなので、早めに帰ることにする。

 2月7日(水曜日) 今朝も雪道だったが、晴れてきて歩きやすかった。道路事情も思ったほど悪くなく、予定していた相談者も時間に遅れることはなかった。そういうことで午前中に1件。午後からも1件。いずれも遺言書のある相続に関する相談だった。その後1件も相談事件があり、今日はまじめにじっくりと3件の相談をこなす日となった。あとは、書面の作成に追われた。それから、「不動産は、商法521条が定める商人間での留置権の目的物にあたるか」に関する最高裁判決(最1小H29、12、14)を少し真面目に読んだ(金融・商事判例1533号をまじめに読んだということ。同号には他にも2件の最高裁判決及び決定が掲載されており、全部読むには結構時間がかかった。)。債権と物との牽連性を要件としない商事留置権について、これまで当否が争われてきた請負代金債権と建物敷地との問題ではない(賃貸借契約解除に際し、賃借人が賃貸人に対して有する運送委託料金債権を主張して占有している土地の明け渡しを拒んだ事件)。

 2月8日(木曜日) 午前中は、結構バタバタしており、余り大してこともできないまま時間が経過した。昼前に飛び込みの相談があった。色々な契約に弁護士費用特約が付されているということで、その相談の件も弁護士費用特約の利用による解決が図られることになる。ただいつも問題となるのは、経済的コストの問題であり、本人の満足の度合いがどれくらいかがはっきりしない。
 午後からは、1件別な相談の後、経営者保証に関するガイドラインについての講習会に出る。中小企業庁と日弁連が協力して行おうとしているものだが、金融機関の協力を得るための方法、金融債務について、会社の連帯保証人となっている経営者が、会社と同じように破産手続きに追い込まれることなく、特定調停を使ったり、金融機関との間での協議により、破産手続によらないことで、破産手続よりも自由財産の拡張を求められる場合があり、個人所有の不動産をそのまま保持できるなどの方策があるということであり、利用を考えたくなる内容だった(ただ、これに要する期間と弁護士への支払いの程度などについては、もう少しきいておきたかった。

 2月9日(金曜日)後で聞いたら、「肉の日」、「フグの日」とか語呂合わせの日だった。
       午前中は、臨港警察署に接見に行く。昨日朝、電話があって面会を希望しているということのため、朝、警察署に寄った。7日の起訴は必至だったので、裁判所から起訴状を取りに来るようにという電話を待っていたが、午後までなかった。臨港署から帰って事務所に聞いたら起訴状を取りに来るようにという話だった。臨港署では、取り調べの状況を聞き、追起訴に関する情報を得ようと思ったが、被疑者にはとくに変わった様子はなかった。
 午後からは労働委員会。公益委員会議、総会ということで、今日は全員出席だった。公益委員会議では、現在調査中の事件ではほとんど和解が期待できず、審問になる見込みというのを聞いて、5月から公益委員会議の回数を増やして合議に臨む必要があることが分かった。覚悟を決めて審問に向けての準備ということになりそうである。事務所に戻ってきて、その後、RCのテーブル会。この日は暖かく、金曜日のせいか、人通りの多い一日だった。


投稿者 あさひ共同法律事務所

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