弁護士ブログ(日々の出来事)

2017年11月11日 土曜日

今週の1週間(10月30日から11月2日)

 今週は遅れてしまった。忘れないうちに先週のことを書くことになる。
 10月30日(月曜日) 朝、歯科医で半年毎の定期点検。今回は、あと2回の3回通えば終わるとのこと(春は全部で4回通った)。その後、午前中は交通事故の弁論が1件。物件事故で簡裁管轄だが、事故態様に争いがあるのと裁判所が考えている争点がはっきりしないので弁論だったが30分以上かかった。ショッピングセンターの大型駐車場内の事故で過失割合に関する文献が少ないのもあって、議論がうまくかみ合わない。難しいのは、物損事故の場合、実況見分調書がないため、当事者の話を聞いてそれを準備書面にしようと思うが、その説明が結構難しい(これまで、相手方から色々な訴状や準備書面を受け取ったが、事故態様についてその書面だけで分かったというような書面を受け取ったという記憶はあまりない。多少推測を交えて具体的な内容の書面を書いた場合、裁判所がそれに理解を示してくれれば良いのだが、むしろ分からない点が増えたというような対応をされることもあり、かえって難しさを感じることもある。昼はRCで、その後、RCでのクリスマスに向けた練習に少し付き合う。

 10月31日 (火曜日)朝、打ち合わせを1件。その後は、少し余裕があったので書面作りに精を出す。溜まっていた内容なので、もう一度資料を読み直す必要があり、資料の並べ方を考える。この作業をやるたびに、アメリカのディスカバリー制度のようなものが導入されたら本当に大変だと思う(相手から送られてきた資料を調査するという作業自体も大変だが、作業の中で得られたものを一定の見立ての下で整理し直すという作業が大変だと思う。なぜなら、ほとんどの場合が、全ての証拠が同じ方向を向いているのではなく、逆方向を示す証拠も存在するからである。少し前に「不都合な真実」という言葉がはやったが、まさにその存在する「不都合な真実」を示す証拠についてどのような説明を施すかを考えるかが大きな問題となるからである。)。そういうことで今日は、一日そういう作業になって終る。疲れるので、今日は早く終わりにしてジムへ。

 11月1日(水曜日) 今日も昨日の続き。途中で結構電話が入り、中断させられる。午後は、来週金曜日の高裁の刑事事件の準備のために接見へ行く。懲役25年という原審の裁判員裁判の結果を受けての控訴審だが、罪となるべき事実自体には争いが無いので(控訴理由は量刑不当)、控訴審ではないをするのか結構難しい。原審が裁判員裁判の場合、控訴審で読むべき証拠がほとんど存在しない(統合証拠化されている部分と被告人質問)と思われるので、量刑の相当性を判断する資料が高裁にはほとんどないのではないかと思われる(結局、被告人質問の内容がどの程度事実関係を明らかにしてくれるのかが、重要なポイントにならざるを得ない。その意味でも、原審の弁護人の責任は大きいと思う。)。結局、控訴理由書には、弁護人が考えるところの、裁判員裁判のために分量の多くない原判決についての判決の前提となっている証拠(統合証拠と被告人質問の記載内容)との関係を改めて示すとともに、それを前提とした量刑の不当さを示す以外にないように思う。そうすると、それが、刑事訴訟法の認める量刑不当という控訴理由となるのか(1審判決後の事情に限られる)どうかが相当怪しくなる。そうすると、控訴審での事実の取調べとしての被告人質問の請求が、どうなるのか、結構難しい問題となる。

 11月2日(木曜日)午前中は、相談が1件。それと並行して、独立当事者参加の申立ての訂正に追われる。交通事故の修理代金の一部を保険会社が修理工場に支払ったため、保険会社がその修理代金の一部について、独立当事者参加をするというものである。元の訴訟が、本訴と反訴があり(こちら側が反訴)、反訴の一部について独立当事者参加となる。修理代金の全額を支払った訳では無いので(一部免責額がある)単純な訴訟承継にはならず(反訴原告は対応額について請求の減縮)、反訴被告のみを相手とする独立当事者参加となる(準独立当事者参加)。保険会社との保健契約の当事者が反訴原告ではなかった(その配偶者)ため(書証のその点を読み落としていて、訴状のその記載(「反訴原告が自動車保険契約を結んでいた」という点を訂正しなければならなかった。)、準備書面をあわてて作る(というのは、事件が継続していた裁判所が小倉で、7日が人証調べ期日で終結する予定だった。)。準備書面を作成する際に、反訴被告に対する準独立当事者参加の場合に、反訴原告(私が代理人である)への参加申立書や準備書面の送付が必要なのかが分からない(要するに副本の数の問題)などの問題があった。とりあえず、裁判所と打ち合わせをしながらなんとなく終わりにする。
 ということで、今週はお終い。
 

 
 





投稿者 あさひ共同法律事務所

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