弁護士ブログ(日々の出来事)

2014年9月20日 土曜日

今週の1週間(9月16日から19日)

9月15日(月曜日) 敬老の日でお休み。良い天気の日だった。

9月16日(火曜日) 法人と代表者の自己破産事件を受任したので、その関係での資料の分析をする。それと並行して、10月1日予定の人証調べの準備をする。仮処分の取下げが久しぶりで、担保取消しの申立て手続きを思い出すのに時間がかかる。高裁での準備書面(請求の拡張に対する答弁)を作る。

9月17日(水曜日) 久留米支部での弁論準備。境界確定訴訟で、双方の主張する境界を同一図面に表すための期日で終わる。その次の期日を現場に行っての進行協議期日にできるかが焦点となる。 午後は、事務所で打ち合わせが3件と昨日受任の事件の資料読み(前期の決算書、決算後の現金の流れ、決算書の元となる帳簿の点検作業を行う。決算書作成時点で帳簿上あった自動車等が現時点でも存在しているかなどの聞き取り)で終わる。それとは別に個人破産の破産管財人となることになる。

9月18日(木曜日) 新たな事件の受任通知を債権者あてに発送する。その他、たまっていた分の書面(続行期日での破産管財人の報告や受任通知などの郵便物)を作成する。とりあえず、破産の受任通知を発送したので、今日は早く帰って、スポーツジムに行くことにする。

9月19日(金曜日) 午前中は拘置所へ行く。注号人の裁判員裁判の件での打ち合わせに行く。被告人から、通訳の能力についてのクレームがある(共犯者の事件で証人として尋問された際の通訳の能力の問題。また、質問自体もあまりよくなかったようである。他の共犯者が首謀者かという質問に対してどう答えたらよいかわからなかったらしい。覚せい剤の密輸事件で、ボスはつかまっておらず、密輸の実行グループの責任者に過ぎない者に対して「首謀者」と質問され、中国語での意味の違いもあったようで答えに詰まったらしい。
 午後は、電話会議による弁論準備(フランチャイズ訴訟)。被告が遠方なので第1回期日が弁論準備(電話会議)が指定された事件。被告から移送申し立てがあったため、初回が訴え提起から4か月後になった。その後は、破産事件の申し立ての準備で終わる。夜になって、10月の証人尋問の準備を別の事務所で行う。明日、朝が早いので9時過ぎには終わりにする。

9月20日(土曜日)番外編 日弁連での26回司法シンポのために東京へ。8時の飛行機のため早起きする。シンポのテーマは「市民にとって本当に身近で利用しやすい司法とは-民事裁判と家庭裁判所の現場から-」。
 日弁連民事裁判委員会からの提言なども議論の対象となった。「本当に身近で利用しやすい」というのは、本当に難しいと思う。利用者からみれば、やはり、弁護士報酬が分かりにくいということが大きいのではないかと思う。報酬基準については、色々な事務所のホームページを見てもよくわからいところが多い。特に、離婚事件や相続事件についての着手金や報酬の最低額は記載されているが、実際の報酬額の算定方法が具体的に記載されているものは少ない(当事務所は、相続事件は、着手金が請求額の2パーセント、報酬額が得られた額の3パーセントと明確にしている。訴訟の場合よりもパーセンテージが低いのはもともとの相続分割合自体は決まっているからである。)。
またこの弁護士は自分が直面している紛争に精通しているのか分からないという点が不安だという意見があった。ただ、自分は何々の専門だと胸を張って言える弁護士がどれほどいるのかは疑問である。せいぜい、○○はやったことが無いからそれはできないといった程度の専門性ではないかと思う(東京、大阪を除けば、ほとんどの弁護士にそれほどの専門性があるとは思えない)。本心でいえば、報酬が高ければ、それもやりますという人が多いと思うし、それほど専門性が求められる事件が多いとはあまり思えない(専門性が高いといえば、税務、知的財産、医療過誤ぐらいではないかと思う。家事事件は報酬が低いということでやりたくないという程度ではないだろうか。離婚はいやだが相続ならやるという人は多いと思う。)。
 シンポそのものは、資料も詳細であり、担当委員が一所懸命に取り組まれたということがよく分かるシンポジウムで、興味深かった。



投稿者 あさひ共同法律事務所

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