弁護士ブログ(日々の出来事)

2012年12月 9日 日曜日

裁判員裁判(自白事件)

久しぶりに裁判員裁判を担当することになった。福岡地裁での裁判員裁判の場合、国選弁護事件では、弁護人2名で対応することになっている。被疑者段階から2名で対応している。1名はその事件を引き当てた(?)当日の当番弁護士で、もう1名は、特にその当番弁護士の希望がなければ、弁護士会にアシスト弁護士として登録されている弁護士が名簿の順番に従い選任されることになっている。それで今回アシスト弁護士として選任されたものである。事件は、強盗致傷事件であり、事実関係については、争いがなく、量刑が問題となる裁判員裁判事件である。
 このような場合、弁護人とすると、被害者の調書は、伝聞証拠であるが取り調べに同意して、もっぱら、被告人質問でポイントを稼ぐということになる。被告人質問の出来によるが、情状に関する事実で被告人が自白調書と大きく異なることを言わない限り自白調書は採用されず、そのまま判決になるということが、多かったように思う(昨年までに関与した2件の強盗致傷事件ではそのように扱われていた。)。しかし、今回の裁判体は、被害者についても、調書ではなく、裁判所に証人として出廷させてほしいと要請しており、そのような法廷となるようである。要するに、公判中心主義を徹底させ、その方が裁判員も事件の内容をつかみやすいと考えているようである。そのことは、被害が生々しい事件などでは、その衝撃から被告人には有利に働かないことも考えられ、弁護士にとっても心配な面がある。ごく最近、最高裁から、裁判員裁判においても、人証中心主義がとられていないという資料が出され、改めて、被害者についても調書ではなく法廷で話してもらうというやり方が求められていることのようである。事実に争いのある場合は、事実を明らかにするということが要請されるのは当然であるが、量刑が中心に事件の場合、検察官がどの程度丁寧に主尋問を行い、弁護人が被害者に対しる反対尋問をどの程度行うかは、裁判員の興味の対象がどこにあるのかという点探究も含めて、被害者への反対尋のその場で感じ取らなければならなくなるようである(反対尋問をやりすぎてはいけないこともあろう。)。
 反対尋問の直前まで悩みそうである。 

投稿者 あさひ共同法律事務所

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