弁護士ブログ(日々の出来事)

2012年11月12日 月曜日

民事執行法制の検討

 最新の判例タイムズ1378号(2012年11月1日f号)に、今井和男弁護士の「債務名義の執行力の強化に向けて」という論考の掲載されている。今井先生は、日弁連の民事裁判手続に関する委員会の前委員長であり、日弁連のこの委員会は、民事訴訟法や民事執行法などの民事手続に関する法制度の検討をその対象としている(私もこの委員会に属している)。。
 民事執行法の改正は、判決などの債務名義を取得した後に、その裁判で認められた権利を実現するために制度の改正を行うというものである。従前、この点について、それは過酷な取立てにつながるのではないかという懸念から必ずしも積極的な対応がされていなかったものである。そこには、サラ金からの過酷な取立てや(むりやり?)連帯保証人にならされた人の保護という問題も存在していたように思われる。ところが、過払金返還請求の隆盛により、今度は、サラ金などが取り立てを受ける立場になって、逆に、そのような業者が資産隠しをしているのではないかということもあって、逆の方向に舵が切られたということもないわけではない。
 ここで問題とされるのは、債務者の財産についての情報の開示であり、その強化のためにどのよう制度を設けるかということである。今井先生の論稿にも、財産開示制度と第三者照会制度について触れられている。そのような情報を有する者へのアクセスとそのような情報を保有する者の秘密保持義務のバランスの中で、どの当たりに接点を求めるのかという点が問題となるようである。

投稿者 あさひ共同法律事務所

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