判例紹介

2013年3月23日 土曜日

破産事件は、どのくらいあるのだろうか

 毎年、この時期になると、前年の裁判所で扱った破産事件の概要が金融法務事情に掲載される(1965号)。札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡の裁判所である(いずれも本庁-福岡の場合は北九州、久留米を除く福岡地区だけである)。
 

 平成24年(1月から12月)での新受件数を平成18年と比較すると相当に減少している(札幌4817→2779、仙台2313→943、東京25694→15923、名古屋4791→2587、大阪11921→7034、広島2632→1356、高松801→358、福岡4614→25299.ただしこのうち法人は減少していない((札幌144→190、仙台20年との比較94→46、東京2421→2866、名古屋267→385、大阪777→785、広島80→121、高松資料なし、福岡161→171)。

 つまり、自然人破産がかなり減ったということになる。この傾向は、24年だけのことではなく、この数年のことである。以前は、サラ金破産となった人が、逆に過払金がはいることになって、破産を免れたということなのかもしれない。
 

 このことは、破産事件の中で破産管財人がつけられる事件が増えたことにも表れているように思う。法人の破産事件では、ほとんど全事件で管財人がつけられる。それ以外の自然人の場合にどの程度の割合で管財人がつけられているかは、裁判所の運用によって異なるが、東京地裁では弁護士数が多く少額管財事件制度もあって6割近い事件で管財人が付されており、資料から直接読み取れないが自然人の場合も3割以上の事件で管財人が付されているようである(名古屋もほぼ同様である。)。

 札幌は自然人管財人律が25パーセント、大阪地裁では、全事件で3割、自然人管財事件で2割程度である。福岡では全体で2割弱、自然人管財で12パーセント程度である。自然人破産事件における換価基準そのものは裁判所による大きな違いはないようであるが、運用については、微妙に違いがあるようである。


投稿者 あさひ共同法律事務所

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