2021年2月28日 日曜日

今週の1週間(2月15日から19日)

 2月15日(月曜日) 午前中は打ち合わせが1件。仮処分の関係での打ち合わせだが、ご存じのように、仮処分は、被保全権利と保全の必要性の二つが要件となる。被保全権利は、権利(当然だが法律上のものである)であることが前提だが(必ずしも成文法上の権利である必要はなく、その意味で事実上の利益や生成中の権利、あるいは相手方の侵害の方法や程度により、かなり変化する内容を持つ権利ということになる。)、必要性の方も、相手方(仮処分上では債務者として扱われる)の対応により、かなり変わるものであり、その辺りをどのように組み立てるかは結構難しい。
 午後は、日弁連のIT化WGのZoomによる会議。私は起案担当者ではないので楽だが(Zoomで参加するだけでよい)、全国の単位会への意見照会の回答を前提にする議論となるとそれについていくだけで大変である。

 2月16日(火曜日) 10時から福岡地裁の事件で電話会議が1件。5分で終了。担当裁判官が4月移動になる関係があるかと思われるが、次は4月になる。その後、事務所で別件の相談。電話会議の実施のおかげでスムーズに相談ができる(以前なら、裁判所に出かけたため直ぐには打ち合わせが出来なかった。)。午後は、消費者破産の事件。債権者の確定のために時間が掛る(特に、銀行借り入れの場合は、その通帳に何らかの理由で入金があり、それが返済額を超える場合は、定例の支払日に係わらず引き落としがされるためよく分からないことがある(引き落とし日までの遅延損害金も加算されたるために、引き落とし額が定額でないことも影響している。

 2月17日(水曜日) 一日掛けて、月曜日から始めた仮処分事件の起案をほぼ終わりにする。事務局にチエックしてもらうことになる。陳述書の作成では、申立人から事情を聞いている自分ではわかったように思っても、その話を聞いていない裁判所にその意味が伝わるかはわからない。その意味でも、事務局に読んでもらうのは不可欠である(厳しく色々と指摘されている)。午後は、県弁護士会の懲戒委員会。新しい担当事件を振り当てられる。当然内容は書けない。
 
 2月18日(木曜日) 福岡県弁護士会の会史の第1稿が出来上がる。当然校正ということになる。原稿は13本。担当者がそれぞれ別々に作成しているため、記載方法は、多少ばらばらである(私も、他の人の原稿は初めて見ることになる。)。PDFでの出来上がりのため、直接直しにくい。また、句読点の位置や言い換えた方が良いといった表現などがあり、単にPDFで訂正して送っても、印刷会社がその通り理解してくれるかどうか分からない。他の原稿などを読むとやはり、直しておきたい箇所も生じる(重複する箇所もある)。13本で資料部分も入れて350頁なので、ざっと読むのも大変であるが、当然、皆さんの原稿もきちんとした読みやすいもので、自分の原稿がそのレベルに達しているか、心配になる。
 16時から、日弁連の証拠収集WG(Zoom)の会合。新たな民事訴訟法の改正に関して、証拠収集の手段を拡充するというものであるが、最初の段階では、むしろ、DVなどの被害者からの訴えの場合での住所の秘匿などが検討される。この問題は自治体での取り扱いにも影響するもので裁判実務での秘匿の運用について、どのように法的根拠を与えるのかというようなかところからの問題となる。

 2月19日(金曜日)午前中は、バタバタしながら終了。昼は、福岡県弁護士会のIT化WGのズームでの会議。先日の裁判所の協議会の報告や、福岡県弁護士会としても、法制審の中間試案に対する日弁連意見者案についての意見書の内容の議論となる。午後は、法廷が1件。裁判所に行くのは久しぶりのような気がする(週に、12回)。当事者が3名(いずれも代理人あり)で、一人が遠隔地のため、当方は裁判所で対応。時々は行っておかなければならないと思う。
 例の会史の件で、弁護士会の編集担当者に、初校の箇所を説明に行く(やはり、訂正理由を示しておく必要がある。編集担当者が印刷会社の担当者と直接協議をするため)。
 これで今週はお終い。


投稿者 あさひ共同法律事務所